詩人:秋庭 朔 | [投票][得票][編集] |
シツケのいい
子犬みたいに
ペタンと坐って
こちらに顔向けてるのが
気配でわかる
「こっち見んな」
キーボードの手を止めて
笑いながら毒づく
家に帰ってきてまで
仕事すんのやめたら?
黒目がちな眼が
そう言ってる
借りてきた猫
みたいだった君が
いつの間にか
座敷犬さながらに
部屋に居座って
ぼくをソファー代わりに
テレビ観てたりする
「散歩つれてこか?」
「散歩?」
と君の顔が
はてなマークに変わり
小首かしげる様子が
ほんとに子犬みたいで
思わず笑ってしまう
「なに?」
「ナンでもない」
「ヘンなヒト」
「ヘンなイヌ」
「わんっ!」