ホーム > 詩人の部屋 > ひめの部屋 > 投稿順表示

ひめの部屋  〜 投稿順表示 〜


[21] 
詩人:ひめ [投票][編集]

愛を唄う詩ばかりで
確かにそれは素敵な事だけれど
今の私を満たすのは
甘い言葉ではない


求めるだけ求めて投げ捨ててしまうのは
浅はかな自分に気付いたから

淡い愛の詩は
今の私には余りに不釣り合い


簡単に言葉に甘える事より
ただ叱ってもらいたいだけなのだろう


人間に生まれて
これほど面倒なものはない

2005/04/24 (Sun)

[22] 月の組曲一楽章
詩人:ひめ [投票][編集]

死んでしまえば良い
と安易に唇から外へ
取り返しのつかない
暴言を

笑って誤魔化すピエロ
泣き跪くブリキ
嗚咽するライオン
闇のサーカス

嘲笑(わら)ってよ
コウモリくん

水に濡らされて
火照らされて
浅はかな僕は
泡になって消えた

マーチ奏でる音楽隊
ベースと重なる鼓動
一緒に暴走するダンス
慌てた瞬間

嘲笑ってよ
黒猫ちゃん


過ち
時が消火
傷口は既にあとも無い


死んでしまえば良い

サーカス…

2005/05/21 (Sat)

[23] 
詩人:ひめ [投票][編集]

愛されたい愛されたい愛されたい愛されたい愛されたい…
たくさん願って
でも行動には移せなくて

どうしようもなくて
ため息ばっか出て

愛されたくて愛されたくて
もう死にそうなくらい辛い


悲しくなくても
自然に涙が出ちゃうし

側に居るだけで
顔中は真っ赤になるし

全てやる気無くすし…


私の3年に一度のペースで来る恋


もうヤバイです

2005/06/13 (Mon)

[24] 雨雲ようちえん
詩人:ひめ [投票][編集]

雨に誘われやって来た公園には
声を無くしたブランコ

カタツムリの足跡とアジサイから流れる涙には
ネイルの剥げたすべりだい

湿った風がまとわりついて窒息してしまう

あなたいつもスコップを貸してくれないの
砂のお城が出来そうなのに

わたしいつも独り占めにされるの
そろそろママが迎えに来るのに


雨が晴れてた2人きりの公園には
水たまりに沈んだ虹

蝉が五月蝿くなった頃には
木から落っこちる汗

泥が足にまとわりついて失速してしまう

あなたいつも鬼しかやらせてくれないの
捕まえるのが難しいと知ってて

わたしいつも楽しいふりをするの
あなたの優越感が見たいから

2005/07/11 (Mon)

[25] ワンフレーズ
詩人:ひめ [投票][編集]

抱いていて
消えないで

明日がもし壊れても

今は
行かないで

欲しくてたまらない
あなたの視界

だって女だから

2005/08/22 (Mon)

[26] 馬鹿
詩人:ひめ [投票][編集]

何も恐くなんかないよなんて
去年の今頃は思ってたんだ
でも実際
この分かれ道に立って
安全な方を選んでしまう私は
やはり馬鹿なのか


辛くたって負けるなよなんて
何も知らないくせにホザいてたんだ
でも今は
この世知辛い世の中に
翻弄されてしまう私は
極度のアホなのか

2005/09/02 (Fri)

[27] 死という目標
詩人:ひめ [投票][編集]

生命体ってなんて悲しいものなんだろう

産まれたその時から死を背負って生きていくなんて

細木○子じゃないけど

与えられた寿命の中で
生と死の狭間で苦しみながらも美しく生きてやろう
ってのが人生なのかもしれないよね

あと何十年の寿命か分からない

でも明日死んだら悔いが残る

私が産まれたその時から無条件に来る

美しく飾る死に向かって
生を受けた宿命と輝き

私という生命体の生はたった一度、一世紀だけ

2005/09/15 (Thu)

[28] 戦国武将と姫
詩人:ひめ [投票][編集]

殿「美しさだけでは渡って行けぬ」
姫「そう言う口はなぜ此処に?」
殿「口幅ったい事を云うな」
姫「各論は既に決着が着いた」

暇で憂鬱な世界に
たった一つの甘美な放物線
色恋に惑わす馬鹿な女


姫「戦では何も片付かぬ故」
殿「守るものは守っているさ」
姫「それは財宝か家柄なのか」
殿「総て失うのも簡単」

死を以て動かすこの世界に
これ程多くの美曲線
手の平で踊る馬鹿男

2005/11/07 (Mon)

[29] 臆病
詩人:ひめ [投票][編集]

夜中に突然光ったサブ画面に夢を見て
君からのメールを、と祈るのです

現実には触れもしない
微かな吐息を感じとりたい
浅はかですか?


夜中に開かれるデジタルの文字は
当然的外れ…

君には悟られもしない
何もしらない子供でいたい
駄目ですか?


色んな事が頭をよぎる
ただ眠れない夜に
「好き」とだけ言えたらどんなに良いか

私は電池切れの様
ただ待っているだけの夜に
夢で会えると知ったらどんなに安らかに就けるか

2005/11/13 (Sun)

[30] 鎮痛剤
詩人:ひめ [投票][編集]

苦いこの薬を飲む為に
温い甘い水を用意して
痛みを止める、と知りつつも
左手は臆病
動かない

とうに水は冷えきって
袋を折り曲げ
閉じる右手

いつ止むか分からない痛みを堪え
夜が明けるのをじっと待っている

鎮痛剤は捨ててしまった

2005/11/19 (Sat)
45件中 (21-30) [ 1 2 3 4 5
- 詩人の部屋 -