詩人:ひめ | [投票][編集] |
愛を唄う詩ばかりで
確かにそれは素敵な事だけれど
今の私を満たすのは
甘い言葉ではない
求めるだけ求めて投げ捨ててしまうのは
浅はかな自分に気付いたから
淡い愛の詩は
今の私には余りに不釣り合い
簡単に言葉に甘える事より
ただ叱ってもらいたいだけなのだろう
人間に生まれて
これほど面倒なものはない
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死んでしまえば良い
と安易に唇から外へ
取り返しのつかない
暴言を
笑って誤魔化すピエロ
泣き跪くブリキ
嗚咽するライオン
闇のサーカス
嘲笑(わら)ってよ
コウモリくん
水に濡らされて
火照らされて
浅はかな僕は
泡になって消えた
マーチ奏でる音楽隊
ベースと重なる鼓動
一緒に暴走するダンス
慌てた瞬間
嘲笑ってよ
黒猫ちゃん
過ち
時が消火
傷口は既にあとも無い
死んでしまえば良い
サーカス…
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愛されたい愛されたい愛されたい愛されたい愛されたい…
たくさん願って
でも行動には移せなくて
どうしようもなくて
ため息ばっか出て
愛されたくて愛されたくて
もう死にそうなくらい辛い
悲しくなくても
自然に涙が出ちゃうし
側に居るだけで
顔中は真っ赤になるし
全てやる気無くすし…
私の3年に一度のペースで来る恋
もうヤバイです
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雨に誘われやって来た公園には
声を無くしたブランコ
カタツムリの足跡とアジサイから流れる涙には
ネイルの剥げたすべりだい
湿った風がまとわりついて窒息してしまう
あなたいつもスコップを貸してくれないの
砂のお城が出来そうなのに
わたしいつも独り占めにされるの
そろそろママが迎えに来るのに
雨が晴れてた2人きりの公園には
水たまりに沈んだ虹
蝉が五月蝿くなった頃には
木から落っこちる汗
泥が足にまとわりついて失速してしまう
あなたいつも鬼しかやらせてくれないの
捕まえるのが難しいと知ってて
わたしいつも楽しいふりをするの
あなたの優越感が見たいから
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何も恐くなんかないよなんて
去年の今頃は思ってたんだ
でも実際
この分かれ道に立って
安全な方を選んでしまう私は
やはり馬鹿なのか
辛くたって負けるなよなんて
何も知らないくせにホザいてたんだ
でも今は
この世知辛い世の中に
翻弄されてしまう私は
極度のアホなのか
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生命体ってなんて悲しいものなんだろう
産まれたその時から死を背負って生きていくなんて
細木○子じゃないけど
与えられた寿命の中で
生と死の狭間で苦しみながらも美しく生きてやろう
ってのが人生なのかもしれないよね
あと何十年の寿命か分からない
でも明日死んだら悔いが残る
私が産まれたその時から無条件に来る
美しく飾る死に向かって
生を受けた宿命と輝き
私という生命体の生はたった一度、一世紀だけ
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殿「美しさだけでは渡って行けぬ」
姫「そう言う口はなぜ此処に?」
殿「口幅ったい事を云うな」
姫「各論は既に決着が着いた」
暇で憂鬱な世界に
たった一つの甘美な放物線
色恋に惑わす馬鹿な女
姫「戦では何も片付かぬ故」
殿「守るものは守っているさ」
姫「それは財宝か家柄なのか」
殿「総て失うのも簡単」
死を以て動かすこの世界に
これ程多くの美曲線
手の平で踊る馬鹿男
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夜中に突然光ったサブ画面に夢を見て
君からのメールを、と祈るのです
現実には触れもしない
微かな吐息を感じとりたい
浅はかですか?
夜中に開かれるデジタルの文字は
当然的外れ…
君には悟られもしない
何もしらない子供でいたい
駄目ですか?
色んな事が頭をよぎる
ただ眠れない夜に
「好き」とだけ言えたらどんなに良いか
私は電池切れの様
ただ待っているだけの夜に
夢で会えると知ったらどんなに安らかに就けるか
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苦いこの薬を飲む為に
温い甘い水を用意して
痛みを止める、と知りつつも
左手は臆病
動かない
とうに水は冷えきって
袋を折り曲げ
閉じる右手
いつ止むか分からない痛みを堪え
夜が明けるのをじっと待っている
鎮痛剤は捨ててしまった