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さきネコの部屋


[195] 瞬く鼓動
詩人:さきネコ [投票][編集]


呟く色彩の上 

裏返る鳥の影

眠り込む林檎の淵に

記憶が線を裂く



頼り過ぎていたみたい

その鍵は抜け落ちた

滲む世界の果てで

確かに曖昧な味



幻にも満たない衣

ちっぽけな旅人

開いた両手に映る月

逆再生の街



白いマスを埋めてゆく

降り積もる雪の上

甘くとろけるシロップが

時間に窪みを造る



振りかざしたのが蒼の光でなく

わずか数滴の嘘ならば

変わることはないのだと

その先に 残された



回る 硝子の破片

全身で感じる

2009/02/21 (Sat)

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