詩人:杞柳 | [投票][編集] |
大気は
冷たい方から暖かい方へ
暖かい方から冷たい方へ
どちらを答えれば
正解を貰えたのだっけ
悲しいな
15の時は
何の疑いも無く
即答出来たのに
冷たいあたしは暖かい貴方へ
暖かい貴方は冷たいあたしへ
悲しいな
15の時は
何の疑いも無く
即答出来てしまった
詩人:杞柳 | [投票][編集] |
きっとあれは白昼夢
向こうの通りを
貴方とあの子が
手を繋いで歩いてる
何とも生々しい悪夢
きっとあれは白昼夢
悲観振るの好きなあたしの
過ぎた妄想
きっとあれは白昼夢
現実じゃない
現実じゃない
現実逃避なんかじゃない
詩人:杞柳 | [投票][編集] |
今夜のあんたは
最高にイカレてるけど
最高にイカしてる
あたしもそちらに
身を投げたいが
生憎の
捨てられねぇ症候群だ
涙はもう
掴めない憧憬には作用しない
単に
人が溢れる
2mの遠さが
寂しくなったんだ
眩し過ぎて
あたしの躯には
合わなかったんだ
詩人:杞柳 | [投票][編集] |
ステージの上
音量拡張機の正面は
あんたの特等席だ
派手な照明浴びて
派手な衣装纏って
派手な音背負って
何て哀しい歌
歌ってんだ
一度と言わず
何度でも歌ってくれ
隅で何時までも
聴いてるから
一度と言わず
何度でも歌ってくれ
このハコの中でしか
あんた寂しさ吐けないんでしょ
詩人:杞柳 | [投票][編集] |
そう
此処は貴方が居る街
夜なのに
やたら光る街
そう
掠めるは
残像と過去で
きつく眼を瞑る
こんな夜
貴方はまたあの店に
行くのでしょうか
こんな夜
貴方はまたあの歌を
口ずさんで
あの寂しい通りを
歩くのでしょうか
そう
此処は貴方が居る街
私はもう
降りる事の無い駅
詩人:杞柳 | [投票][編集] |
白いコードが
髪に絡まって
白いコードが
脚に絡まって
白いコードが
首に絡まって
深い夢の中
白いコードは
血管に
神経に
夢にすら絡まって
深い夢の中
君の歌さえ聴こえれば
それでいい
此の耳さえ機能すれば
それでいい