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杞柳の部屋  〜 新着順表示 〜


[80] 塗れた音
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砂の城を造った
波にさらって欲しくて

海のノイズは辛うじて愛せる
雨は掻き消され
鴎と心中を謀ってた

白とも黒ともつかない
砂に埋もれる
すぐに満潮だよ
白とも黒ともつかない泡沫が押し寄せる
早く壊して解放(ハナ)してね

同じリズムで呼吸する黒髪
無彩色の海辺は

桜貝だけが
嘘みたいに優しい色をしてた

2005/02/20 (Sun)

[78] 無償に、
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「好きじゃない」
って事が

必ずしも
「嫌い」とイコールにならないこと

知ってるはずなのにね






何だかなぁ…



2005/02/19 (Sat)

[77] 水溶性の想い
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君への想いは
水溶性かもしれない

涙に溶けて何処かに去ってしまいそう

後生だからあたしを
泣かさないでね

未だ好きだと
想って居たい

未だ好きだと
想って痛い



2005/02/18 (Fri)

[76] 何とか願望
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太陽が
海の果てに
逃げて逝くよ
きっと今日も
たくさん蔑まれたんだ



あたしがそう云って嘲笑って

貴方は窒息しそうなくらい
あたしを抱き締めていて


それでも如何して

此の海に身を投げる事ばかり



想像するんだろうね



2005/02/17 (Thu)

[75] 女に生まれたからには。
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肉ジャガに
金平牛蒡に
南瓜の煮付け

最近
家庭料理を習い始めたのは
作り置きをする為

ビールが好きな
もう一人の“彼女”を
暇潰しに挑発


今夜より
貴方の家の冷蔵庫にて
熾烈な女の戦いが
ささやかに行なわれる予定






仕舞いには
貴方が刺されやしないかと
少し心配


2005/02/17 (Thu)

[74] 君は幸せなんかじゃない
詩人:杞柳 [投票][編集]

君は幸せなんかじゃない

もう善い子で居なくていいよ




異国を持ち出して
衣食住を噛み締めて
権利を見直して

競(クラ)べる事でしか判らない

論理で導く感情など幸せじゃない

もう思い込ませなくていいよ




君は幸せなんかじゃない

もう大声で泣いて求めていいよ


2005/02/15 (Tue)

[73] 18歳の君へ
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あたしはエゴの塊だから
幾ら君の口癖を
伝染(ウツ)されようとも
あたしの口癖が
伝染るのだけは許せない

18年前
君のママは何一つ
間違えなかった
保証するよ


あたしが此処に居るのは
誰の所為だと思って居るの

「一人で生きていける」
そんな台詞
君無しで吐けるはずが無い

君無しで吐けるはずが無い


2005/02/13 (Sun)

[72] 初恋
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高校時代の恋は

子供の我儘なのか
大人の見栄なのか
はたまた
青年の思春期なのか

能く判らない

でもあの日だけは

二人乗りが怖くて
君の優しさにしがみ付いた
あの橙色の坂道だけは

陽に晒しても
褪せる事無く
嘘を吐いても
汚れる事無く
光に覆われて
影を落とす事も無い



きっと君は
初めて愛せた人

2005/02/12 (Sat)

[71] 増加の一途を辿り
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不覚にも潤んでしまった事実を
誤魔化す為に

あたしは今年から

花粉症に成りました





花粉も意地も
去年の10倍はあるようです



2005/02/12 (Sat)

[70] 十七の蜃気楼
詩人:杞柳 [投票][編集]

あたしを三十一(ミソヒト)に縮小するには
未だ芸が足りぬ

意気揚揚
首都を先導するは

十七の蜃気楼



風が赤みを差す季節
太陽やけに傾く午後
レントゲンに白い影
足掛け損ねた
三途のフェンス



あたしを三十一(ミソヒト)に拡大するには
未だ度胸が足りぬ

生キヨウヨウ
首都を旋回するは

十七の蜃気楼

2005/02/12 (Sat)
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