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杞柳の部屋


[154] 別れの朝
詩人:杞柳 [投票][編集]

そろそろ
この名を捨てなければ

もう
君を引きずる訳にもいかんのです

電話口で
交差点で
二人きりの部屋で
呼ばれたこの名を
捨てるのです

あたしは漸く旅立ちます
けれど遠くは行きません
君の近くに居るけれど
君に会うことは叶いません

あたしは漸く旅立ちます
今更ながらお恥ずかしい
君がくれた決意です
後ろ髪はひかれません

そう
この名を捨てなければ

もう
君の知らない
あたしにならなければ



2006/12/12 (Tue)

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