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山鳩の部屋


[21] 「夏の終わり」を聴きながら
詩人:山鳩 [投票][編集]

いつものようにきつく君を抱きしめる
だけど何かが違う
君の鼓動が伝わらない

少し無口になりすぎて
君の背中にまわしたこの手
そっと力を抜く

潤んだ君の瞳の奥に
か細く呟くような揺らめきを感じる

そうだね僕の身勝手が
君を悲しませるだけだった
それを少しも気づかずに・・・

愛する気持ちは変わりなくても
愛し方を間違えてるのかもしれない

きみのこころが微かに動いている

「でも あなたが私を愛したように
 誰かをあなたが愛しているとしたら
 ああ 時はさらさら流れているよ・・・」

君はプロセスは必要ではなかった
本当は結果がほしかった
その答えをこころから望んでいた

出会った頃がまぶしく羨ましく
愛のすれ違いが淡い記憶を消し去る

「あの頃のこと今では すてきにみえる
 そっとそのままで かすかにかがやくべきもの
 決してもういちど この手で触れてはいけないもの・・・」

今静かに夏が通り過ぎてゆく
もう一度やり直せたら
もう一度君に逢いたい・・

2006/08/07 (Mon)

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