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山鳩の部屋


[30] 風のソネット
詩人:山鳩 [投票][編集]

やはり僕はあの丘に帰ってゆく

陽に暖められた芝生の匂い

大いなる海原から吹いてくる

風の中には歌がある


まだ僕のこころの中に

偏在する六月の想い出

決して唯一の人生を

浪費したわけじゃない


君の幼い期待は南風

ただ若かっただけじゃない

それがおのずと生まれいずるもの


悦びと哀しみのこの丘に吹く風に

君のもう大人びた横顔は

不幸の美しさを知っているようだ

2007/09/18 (Tue)

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