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山鳩の部屋


[32] 詩の初めての行を書くとき
詩人:山鳩 [投票][編集]

暖かな木洩れ日の中で

心もとなくかすんだ水平線を見つめてる


何も聞こえない

小鳥の囀りさえ聞こえない

何もかもが立ち去り

孤独の世界に迷い込んだように

こころは遠い過去に置き去りにされて


静かな静かなこの丘の上で

また君のまぼろしを見る

君とのお喋り

それは空耳

こころに刻んだ

言葉の数々が

復習するように思い浮かぶ


こんなに無垢な午後のかたちに

どこかすがすがしい気分に堕ちてゆく

無音のままに

北に流れてゆく飛行機雲


君はもうこの地にいない

2007/09/20 (Thu)

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