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山鳩の部屋


[35] 生きてゆくこと
詩人:山鳩 [投票][得票][編集]

君が存在していることで


僕は生きてゆく

たとえ
会うことができなくても


君がこの地で生きていることで

僕もまた生きてゆく

たとえ言葉を交わすことができなくても


九月の雨が僕を生かしている

乾いた地面にしみこんでゆく雨粒

雑草の声が僕を生かしている

雨に濡れた葉っぱの揺らめきとともに


季節がめぐり行くとも


秘めた真実はもうどうでもいい

それはとおく過ぎ去ったしまったこと

儚い想い出にしてしまえばいいだけのこと


ただあのときの涙

その瞬間瞬間の君の想いは

深くこころに刻んで

僕は生きてゆく

2007/09/23 (Sun)

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