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山鳩の部屋


[68] こころがかり
詩人:山鳩 [投票][編集]

君のいちばん嫌いな

ため息をひとつ

ふっとこぼした時

少し時が戻ったような気がした


三度目のサクラ舞い散る季節

アロマの明かりに

君の横顔が照らされて

卒業写真に映った微笑よりも

どこか大人びて見えた


沈黙する時間が長くなったのは

すっかり君のことを理解できてるから

些細な仕草から

次のコトバを予想できるから

口にはしない一抹の不安に

僕は気付き始める


やっと見慣れたスーツ姿で

君は濡れた舗道をかけて行く

朝もやの中で

人ごみに消えてゆく君の後ろ姿


僕の進もうとしている道と

君が見つめてるものとが

きっと交差する

そんな物憂げな目をして

この手で触れる日に憧れる

2007/11/02 (Fri)

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