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山猫の部屋


[29] あなたへの誓い
詩人:山猫 [投票][編集]

初めて会った時のこと覚えてる
あなたはちょっとすねたような顔してた
私なんか目に入らないよって
痛いのにやせ我慢して
そんなところも好きだった
初めて見た時から・・・

私だけが知っていた
あなたのこれからのこと・・・

少しずつ私に心を開いて
他の人からからかわれるくらい
仲良くなって
こんな私を見て
あなたは私と同じ仕事をしてみたいって・・・

私だけが知っていた
あなたに残された時間・・・

少しずつ痩せていくあなたを見ながら
私は平常心で
いつもと変わらぬ態度で
あなたと話しじゃれあった
あなたは痛みに絶えながら
夢に向かって生きていた・・・

私だけが知っていた
あなたは・・・

血だらけになって入院した日
あなたと最後の会話を交わした
こうなる日が来ることを
私だけは知っていた・・・

言葉を交わせなくても
首の動きだけで
あなたの気持ちが分かった
見えなくなった目のわずかな動きで
あなたが私がいることを
感じてくれていることがわかった
あなたが生きたいと願っていること
私も分かっていた・・・


痛みと苦しみから解放されて
あなたが逝った後
ゆっくり休んでねって
あなたに最後のメールをした
私のおかげであの子は最後まで
夢に向かって生きることが出来ましたって
あなたのお母さんからのメール・・・


力をもらっていたのは
私だった・・・


あなたの声も笑った顔も
あなたの一途なタマシイも
わたしの心に
あの時のまま存在している

あなたに誓う
あなたの分まで
私は生きる
あなたに恥じぬよう
私は生きていく
あなたがそうだったように
止まらずに
常に夢だけを信じて・・・

私を見ててください
疲れた身体をゆっくり休めながら・・・



2004/11/18 (Thu)

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