詩人:綾 | [投票][編集] |
優焼け空に
交わる白い跡
あの飛行機は
どこへ行くのですか
あの鳥は
どこへ帰るのですか
同じ空の下で
それぞれ生きてきた
似てるところもあれば
違うところも沢山で
そんな二人が
巡り会ったことを
奇跡と呼んでも
恥ずかしくはない
ひとりで泣いた日さえ
温められてしまう
あなたが見つめる先に
私もいたなら幸せです
この胸の鼓動が
さよならを告げるまで
共に歩んでいくことを
許していてください
その道が私という
人生の軌跡になる
笑ってください
一秒でも長く
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小さくなっていく君に
途方に暮れていた私を
優しく笑ってやるんだ
味気ない便箋に並ぶ
癖のある君の字が好き
海の香りがしたのは
気のせいでしょうか
机の上で描いていた
なんてことない明日が
懐かしくなるなんて
ふたりの時計は
今も動き続けてるから
私もここまで頑張れた
今度帰ったときには
サイダーの代わりに
お酒でもどうですか
変わらない波の音を
聞きながら
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今日も青に疲れた空が
夕日に飲まれていくよ
町も学校も横断歩道も
公園にある砂場の山も
犬が吠える声さえも
また明日という言葉を
残していく君の後ろ姿も
手を振った右手が
少し寂しくなるたび
鞄を持ち直すんだ
切なくて温かくて
立ちつくしてしまうよ
どこからか漂う
晩ご飯の匂いに
なぜかほっとする
二階からこぼれてくる
ピアノの旋律が
この胸に染みるよ
泣きそうになるほど
どうしようもなく
この時間が僕は好きだ
もっと大人になったら
僕も家族をもちたい
誰にも話してないけど
いつからか僕の夢
君は聞いてくれるかい
今と変わらない笑顔で
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フロントガラスの前を
桜の花びらがひらり
それは清々しい朝
それは春の落としもの
移ろいゆく季節に
通りすがる私は
幸せものですか
叶うかもわからない
夢のある話をしませんか
制服の少女は
自転車で春を漕いでゆく
こぼれたのか
それとも奏でたのか
音が降るように舞う
真面目な想いに
はっと出会ったんだ
睫毛のうえに咲いた
とまどいと嬉しさを
もてあまして深呼吸
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木漏れ日のように
静かに守りたい
ひと息つくあなたの
場所になれたらいい
四月の雪は
そっと涙をさらう
桃色の息吹きが
空に帰っていく
風に乗せてさよなら
緑は穏やかに
あなたを迎えてくれる
目を閉じて
どんな歌を口ずさむの
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買ったばかりの服を着て
ここまできたの
昨日の夜に考えた話題を
今日はいくつ話したかな
あなたに会うまで
密かにとっておいた
とっておきの気持ちは
夕暮れになっても心の中
横顔を見つめても
あなたの思ってること
わからないのはわかる
この町を歩く2人は
次第に馴染んでいくの
また好きって言って
私に好きって言って
あなたのこと
好きでいていいんだと
許されてると思いたい
歯痒いおろしたての恋
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まだ暖かさが残る
夕焼けのとき
満開の桜並木を
好きな人と歩いた
限られた繊細な時間は
移ろうたびに愛しくて
忘れたい日がきたって
きっと忘れられない
だからずっと
一緒にいてください
私の左手は
幸せを繋いでいる
淡く咲き乱れる桜が
茜色の風に揺れる
もう誰も探さなくていい
ふたりのことを話そう
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流れる雲にのって
君に会えたらいいな
新幹線のほうが早いかな
きっとそうだろう
もっともっと素直な私になっても笑ってほしい
私だけが知っている
君を見つけたい
君の名前に気持ちを込めて呼んでもいいですか
恋をしてると
言ってみてもいいですか
今日は声を聞かせてくれませんか
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誰のせいにもしないで
優しい季節を待ちわびる
春を歩いて
夏を見上げれば
秋が降ってくる
冬を抱きしめれば
悲しみとけて一巡り
一年前の私に微笑む
新しい私に出会える