面影をなぞると俯いて泣く君が最後の姿だった哀しい事実を片付けられないのは君を愛していたからさよならに冬が積もれば白んでくるだろうか自由を与えられたのにため息が夜の空に吸い込まれていく約束はほどけて一本の糸になり元の形になった一人でいた自分を取り戻せないのは君が心にいたからさよならに冬が積もれば忘れていくだろうか誰かが君を抱きしめて苦手な寒い日を越える時もくるさよならにさよならを雪が降るその前に
[前頁] [綾の部屋] [次頁]