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綾の部屋


[52] 雪が降るその前に
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面影をなぞると
俯いて泣く君が
最後の姿だった

哀しい事実を
片付けられないのは
君を愛していたから

さよならに冬が積もれば白んでくるだろうか

自由を与えられたのに
ため息が夜の空に
吸い込まれていく


約束はほどけて
一本の糸になり
元の形になった

一人でいた自分を
取り戻せないのは
君が心にいたから

さよならに冬が積もれば忘れていくだろうか

誰かが君を抱きしめて
苦手な寒い日を
越える時もくる

さよならにさよならを
雪が降るその前に

2008/11/02 (Sun)

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