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望月 ゆきの部屋


[194] うっかり、しっかり
詩人:望月 ゆき [投票][編集]

死んだつもりで生きなおせ、と
誰かが言ったけど

死んだつもりになんて
なれない

ぼくには過去があるし
ぼくには記憶だってある

こんちくしょう

死んだつもりになんて
ならなくたって
ぼくは やれる

なんだって やれる

過去も 記憶も
ズボンの後ろのポッケに
ググッと突っ込んで

確実に一歩ずつ 踏み出すんだ

そして
ひとつ 幸せに出会い
ひとつ 笑うことができたら

ズボンの後ろのポッケから
過去やら記憶やらを
道端に落っことして 
進む

つい うっかり、てな
具合に。


うっかり落として



しっかり さよなら。

2004/05/11 (Tue)

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