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望月 ゆきの部屋


[236] 夜光虫
詩人:望月 ゆき [投票][編集]

前も後ろも
音はなく
深く深く まで
たどりつきそうになる

手や足や
髪の一本一本が
光る砂を撒き散らしても
まぼろしの

忘れたように見えることと
忘れたこととは
ちがった

気づかない合図も
しかたのないこと。
とはいえ
あなただけは

深く深い場所で
手招きをしても
夜光虫の舞。

知ってか知らずか

2004/06/22 (Tue)

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