うたた寝から覚めると下校時刻のチャイム開け放った窓から笹の葉が通りの向こうをはしゃぎながら遠ざかる金銀砂子はるか頭上をセスナが横切ったような気がして空を見上げるあの日短冊にしたためた言葉さえ思い出せないまま今日もまた 地球のどこか赤い土の上でこどもたちは七夕を知らない
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