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望月 ゆきの部屋


[255] ポケット
詩人:望月 ゆき [投票][編集]

退屈をにぎりしめて
おもてへ出た

そぞろ歩きのアーケード
レモンの駅のホーム
まわるバスターミナル
あと3日で実が落ちるびわの木

ドアの前についた時
にぎりしめていた退屈は
どこかに落としてきたようで
かわりにポケットで
何かざわついている

手のひらにのせると
それは
ころころと笑ったり
さめざめ泣いたりと
いそがしい

ポケットの恋に
まだ名前はない


あなたの名前をつけよう

2004/07/21 (Wed)

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