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望月 ゆきの部屋


[306] *
詩人:望月 ゆき [投票][編集]

グレープフルーツを半分に
ぱっさり、と
切ってごらん
まんなかにはいつも
記号


ぎゅう、

しぼったら
記号のしずくが
溜まるから
飲んでごらん
沈殿するのは
果肉
なんかじゃなくて

そんなぼくだって
(たぶん、きみだって)
世界においては
記号
でしかなくて
きまぐれに
キーボードをおされては
泣いたり
笑ったり
ねむったり
ずっこけたり
おしっこしたり
チョコレートたべすぎて
鼻血だしたりして
生きてる

記号であること

わるくない
曖昧だけれど
愛だって、
知ってる

ぼくのまんなか
の記号と
グレープフルーツのまんなか
の記号は
たぶんちがってるけれど
おんなじものも
もってるよ

まじわる、
沈殿する、
曖昧な、
曖昧な、


愛、というもの
愛、というもの







2004/12/19 (Sun)

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