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望月 ゆきの部屋


[310] 肝油ドロップ
詩人:望月 ゆき [投票][編集]

ストローの紙袋を
できるだけ遠く
白く、吹いて
氷の空へ飛ばす

コツンとあたった
かすかな点から
ぱきぱき、と
空はひび割れて
肝油ドロップがふりそそぐ
雪乞いの
甘い甘い、夕べ

千里をもかけぬける
しじまの支配を
小気味よくすりぬけては
ドロップを、ほおばる
あなた

さしだすわたしの手

平たい空っぽの缶と
守れない3粒の、
約束



つめたくして、ごめんね


そんなあなただから
空っぽになるくらい、好きだのに

2005/01/08 (Sat)

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