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亞利芻の部屋


[1] ゴミ当番
詩人:亞利芻 [投票][得票][編集]

深夜0:00
ボクは眠い目をこすり
拾ってきたマフラーを巻いた

ピンクと白の色が好き
ハートのトコロは
虫が食べちゃって穴だらけ

巻くとちょっと暖かいのは
誰かと誰かが想い合っていたから

まだ幼い化学者が捨ててしまったクルクル眼鏡をかけたら出発だ


ザクザク カンカン
ゴミだらけの街を歩けば


何もないかのように歩く人達


踏みつけられたゴミを
ボクは拾い集める
それがボクの仕事だから

辛くはないさ
だってほら
こんな良い物落ちてたよ


ビックリするほど速く走れる
靴なんだよ

コッチのオモチャの羽は
大空だって翔べるんだ


嘘じゃないよ
嘘なんかついてないんだ


ちゃんと信じれば叶うんだ
使えるんだ



ボクはゴミ当番
ボクが集める物は
持ち主のいなくなった夢達なんだ

2011/01/10 (Mon)

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