詩人:亞利芻 | [投票][得票][編集] |
机の中にはなかったから
ランドセルにパンと
ジュースをいれて
長い旅に出ることにしたの
太陽が出てる時
何処かでは夜なんだね
そんな事考えるだけで
不思議な気分でニヤケちゃう
タバコ屋のお婆ちゃんに
聞いてみたの
永遠てありますか?
お婆ちゃんは
昔見たことがあるって笑ってた
むぅ〜…
結局探し物はみつからないまま
一日だけの長い旅は終わったよ
そんな事があった事も忘れた頃
あのタバコ屋さんに
黒い人達が群がっていて
そぉっと覗いたら
若い兵隊さんの隣に
あのお婆ちゃんの笑顔写真
ねぇ
お婆ちゃん
昔みたあれは
今隣にありますか
お婆ちゃんにとってのあれは
今も軍服を着て守ってくれますか
お婆ちゃんにとってのあれは
若い兵隊さんのそれと同じなんだよね
ボク自体が永遠じゃないように
お婆ちゃんも若い兵隊さんも
永遠の眠りにつくとき
その最後に心に残ってる物
それを永遠と
呼ぶのかも知れないね
お婆ちゃん…
永遠って…
楽しいだけじゃないよね
だって…
ボクの目は何故だか
滲んでよくみえないもの…