ホーム > 詩人の部屋 > 夢野咲道の部屋 > 墨絵色の街

夢野咲道の部屋


[11] 墨絵色の街
詩人:夢野咲道 [投票][編集]

いつか二人歩いたね
夜更けの街 当ても無く
君の小さな肩を抱き
街の灯り 数えながら

ありふれた言葉だけど
君だけ傍にいれば
凍える指からめながら
小さな温もり 探した

木枯らしに吹かれながら
舞う風花見ていた
今はまだ想い出にさえも
出来ない君を想えば
墨絵色の街も今は
寒さに凍えている


僕の傍ら、寄り添い
君はぽつりと呟いた
昨日よりもホンの少しだけ
幸福になれたら良いね

ささやかな夢で良い
それがあなたと一緒なら
もっと強く抱きしめると
壊れそうな人だった

君のしぐさ 温もり
そのいつもの癖さえ
今でもまだ覚えているよ
あれから2年、もう3年
墨絵色の街は今も
寒さに凍えている


木枯らしに吹かれながら
舞う風花見ていた
今はまだ想い出にさえも
出来ない君を想えば
墨絵色の街は今も
寒さに凍えている

2008/02/05 (Tue)

前頁] [夢野咲道の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -