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夢野咲道の部屋


[66] 風景
詩人:夢野咲道 [投票][編集]

花吹雪

しとしとと降る雨

木立を抜ける風の匂い

白い雲

街を行き交う人の群れ

木漏れ日

落ち葉の舗道

雪舞



例えばいつか観た海の色

例えば誰かと観た夜景

例えば独りで見上げた空の青



窓の外

想い出の写真

道端の花

いつもは何気なく通り過ぎる店の前

季節の移ろい



ひとつの風景も

悲しい時

楽しい時

苦しい時

嬉しい時

切ない時

そんな心の有りようで
まるで違って見える事がある



記憶の中で見えていた色
今、見えている色

時に鮮やかに
時に朧気に



風景と言うのは
心が見せる自分自身の鏡なのかも知れない

2008/03/11 (Tue)

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