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夢野咲道の部屋


[81] 春 〜別風景〜
詩人:夢野咲道 [投票][編集]

晴れた空に

流れる白い雲は早送りのようにその姿を変えてゆく




風は唸りを上げて

何度も何度も木立ちの間を駆け抜けていく

右に左に縦横無尽に駆ける様は

風邪小僧の悪戯よりも激しく




強い風の中

トンビも低く舞う

荒波に立ち向かうサーファーのように

その強い風を楽しんでいるのか?

それとももがいているのか?




大木の陰に

身を潜めるかのように咲いている小さなタンポポは

風に他向かう事もせず

逆らう事も良しとはせずに

ただその花を揺らしている




それも、これも

もうひとつの春の風景

2008/05/02 (Fri)

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