詩人:鵜沢美冬 | [投票][編集] |
絶交きってから、あなたに因んだ物は全て処分した。
プリクラはまとめて切り裂いたし、友情の証ともとれた手紙は破り捨てた。
全ては、きっと断ち切る術だったんだよね。
今ならわかるのに。
受信BOXのメールも全部削除して、心機一転したかった。
だけど消せないアドレス帳一覧。
一番上の あなたの名前。
あなたが綴った言葉たち、見れば見るほど悲しくて、
恨みなんてそこに無い。
やっぱり一人の、たった一人の親友だってって、その重さに・・・今更気づく。
もう届かない、雑踏に消え入りそうな小声で。
だけど、もしもあなたが気付くなら、私達の脆かった友情も、まだまだ棄てたもんじゃないよね。
きっと、まだ・・・今ならそう思える。