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鵜沢美冬の部屋


[9] 挫折予定日
詩人:鵜沢美冬 [投票][編集]

挫折を予定した日は、8月20日だった。
夏の暑さに度重なる練習。
心身ともにズタボロだった。
バッシュは少しきつくって。だけど、とても大きく感じたあの時。蒸されたあの体育館で、走り続けたあの頃。汗に混じって流れた、涙にも・・・気付かないくらい。涙はどのくらい私の頬を伝ったかな。
悲しみ?喜び? わけさえ無い涙に、意味はない。
挫折予定日8月20日。言い出せなかったあの日。
挫折記念日9月14日。挫折成立日9月27日。
もう直一年が経つ。私はもうあの頃みたいに泣いてない。だけど今も、あのボールやあのコート。あの・・・戦友を見ては怖い。
一度の幸福に苦痛。悲痛に歪んだ表情。解き放たれた快感。全てに確かな意味があった。
今日は9月18日。9日後は・・・挫折成立日。
記念品は、一滴の涙。

2005/09/18 (Sun)

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