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在音の部屋  〜 新着順表示 〜


[20] キメラ
詩人:在音 [投票][編集]

僕の右手には見えない剣
左手には幽閉する盾
意志は殺意に変わる

何かを守りたい と ただそれだけなのに

守るための 攻撃
必ず誰かが 傷ついている

だから 子供の時から
僕だけにみんなが言う 言葉

強い感情を 人に向けてはダメ
嘘をついて お前は生きていきなさい...

本当の感情 本当の僕
偽って生きるなんて 既に死んでいる証拠だと
僕は考えてしまう

でも 実際
傷ついている人が いるわけで

僕はどう生きればいい

何が優しさで 何が素直さなのか
僕には未だに 理解できないよ

生まれつきの感覚 どう殺せばいい
人にとって幸せは 無数にありすぎるというのに
どうして 僕だけ
人を傷つけるのだろう...

僕を傷つけてきた人達は 全て許されるというの?

子供の時から 何時も1歩後ろから
人を見てきたような気がする
感情をむけるな というコトは
人に関心をむけるな という事だと
ずっと 思っていたから

でもね 貴方にまで 嘘の僕が本当の僕だと
決め付けられるのは
どんなコトよりも ずっとずっと苦しいんだ

僕は誰よりも 僕がいちばん嫌い

2004/12/22 (Wed)

[19] 人形使い
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満月を愛する男は 欠けた月を見ても
嘆かずにいられるかどうか

風の中で考える人々は 水の滴まで
聞き取るコトが出来るだろうか

異端がゆえ夢の中なら 僕も
母の声が安らぎに聞こえるのだろうか

断行した太陽に 貴方と貴方が犯した罪は
許しを請うことが出来るのかどうか

自己を純粋と語る者達は
最後まで そう言い続けられるかどうか

全てがそうであるように 僕も彼等に
善人として従うコトが出来るかどうか

2004/12/22 (Wed)

[18] 予感
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例えばこうして話をしていても
無理に厭世的な物言いをして
同情されたがったり

まともに見つめあえもしないくせに
僕の全てを理解しようとしているなんて
有難くも小賢しい信念で接してくれている
貴方に僕は嫌気がさしていた

少なくともまだ気付いてもくれない貴方は
伏せ目がちな僕の微笑にも
何時も通りの返事を返してくるだろうし

逆に僕の気持ちなんか
もうどうでもよくなっていて

僕の微かな唇の震えや
不安定な視線の行方にさえ
無感心なままだろう

だから僕は
もう貴方からは何も求めず
本当に僕の住みやすい部屋に
引っ越そうと想うのです

2004/12/22 (Wed)

[17] 雨音
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鳴り止まないのです
こんなに腐りそうな 青空の下にいても

鳴り止まないのです
眼の前で貴方が 微笑んでくれていても

まるで 僕の身体に 染み込んでいくように
まるで 壊れたレコォドの かすれた音のように

沢山の人の 笑顔の下の憎しみの 声が
異界の住人達の 嘆きの歌が
カタチをなさない 不安と殺意 が

水滴が弾かれた 残響のように
空気を別のものに 変えてしまうかのように

針のような 雨音となって...

鳴り止まないのです
鳴り止まないのです

2004/12/22 (Wed)

[16] 唇の両端と片目は縫われていても
詩人:在音 [投票][編集]

すべて貴方が 悪いわけじゃないんだ
そんなコト考えてもいないよ

ただ 僕は歪んだヤツ だから
貴方に感じてしまう この矛盾 を
どうしたら軌道修正できるのか... と 
考えてしまうだけ

僕は 粗悪品だけど
傷つくのは怖いし 愛されたいとも 思っている

欠点を見つけて楽しむ... そんな余裕はないよ
それは 誰かがやればいい

ちゃんと 貴方を見たいんだ
貧弱で稚拙な この僕でも

貴方との間にあるだろう 愛情 というものが
一体何なのか.... と

2004/12/20 (Mon)

[15] 箱庭
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実は 太陽は 赤外線ランプで
月は 観賞用の覗き穴で
風も雨も 湿度と気温が全て調節済みで

僕が知っている世界 や 戦争 は
全てあらかじめ用意されている 情報で
ペット同様 単なる玩具がtv

ストレスが溜まっていそう... と判断されて音楽投入
寂しいだろう... と判断されてお買い得品を調達

そして 誰かが死ぬと
@をみて らしきモノを買ってきて 飼育されている

それを勝手に 僕は
愛だとか 神秘だとか 世間だとか 地球だとか
これは人間 あれは空 と
名前をつけて いるだけかも...

本当は違う名前の 何かかもしれない僕

知らないモノが多すぎる のは
行った事もない国が多すぎる のは

となりの街がどんな形で 
どんな人達が住んでいるのか すら 解らない

それはきっと 僕の住んでいる世界は
誰かの 箱庭 だから...と
腐った青空を見て 思ったりする

2004/12/20 (Mon)

[14] ふぁーすと いんぱくと
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夏天(なつ) 4才 白黒の猫
暇 ひま 暇 ひま...何かない?

仕事中の僕のまわりを だるだる...
輪ゴム発見 ..嫌な予感の僕

どうやら彼の好奇心に 火をつけたらしい
なんてコトのない ただの輪ゴム

前の手でしっかり押さえました
ぱくっ と銜えてます

そのまま 勢いよく ゴムを引っ張る
どこまで伸びるのか...楽しいらしい

お約束
ゴムがするりと 手元から外れた

ベチッ!!      に゛ゃに゛ゃっ...

夏天は初めて 輪ゴムの恐ろしさ を体験する
勿論 笑いをこらえるのに必死な僕
笑ったらきっと 傷つくから

2004/12/17 (Fri)

[13] とうもろこし
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僕に懐いている猫 6匹
爆睡しているトコ 確認済み

そっと忍び寄って とうもろこし 決行

ふにふにのお腹 左から右へ
はむはむっ と ドリフ西瓜のまね

...驚くこともなく ぐぉーんぐぉーんと喉の音
足蹴りもせず 全員食べられっぱなし

面倒見のいい子からは 舐めてあげる と
お礼までされた僕

しつこいコト してるつもりなのにな
僕よりも 猫達の方が
1枚も2枚も 上だった

はむはむ....

2004/12/17 (Fri)

[12] 4日目の夜
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何時も言われる言葉

お前には 経験 がないから と
お前の考えは まだ 子供だから

経験不足で 稚拙な僕
では 何をすれば 貴方は認めてくれるのだろう
時間は同時に貴方にも流れているのに

同じ貴方から落とされた
僕以外の分身には
そんな言葉は言わないのにな

そう 暴力も受けない
僕より人の気持ちを解ろうともしないで
言われないからと 自分を正当化していて
我儘で
貴方と一緒になって 自分以外の誰かが悪い と
決め付けて 吊るし上げないと
安心しないヤツ

貴方と同じ
殴られている僕の姿を 見守ってくれる人

守ること と 見守ること の違いを
今回も身体に刻んだ僕

何をすれば 僕を認めてくれるのだろう
普通なら 褒めてくれるだろう出来事でも
僕がすると それが当たり前と...

逆に 他人が褒めてくれるよ
自分ならとても耐えられない と

ここ数日の日課は 病院に行く事
全治2週間との診断
転んだコトになっている

僕よりマシだと 言うのなら
お前より..お前なんかと違って... と言うのなら
どうか僕にも解る様に
貴方はやはり素晴らしい と
僕が感心するようなコト してみせてよ

痛い という感覚を理解して だなんて
考える隙がないくらいに

  

2004/12/17 (Fri)

[11] 秘色の時間
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手首を切らないように
僕はブレスレットをして封印する
でも 僕は 痛みを求めようとする

だから 貧弱な抵抗として
爪と髪を紅く染める

永遠に眠らないように 
僕は決められた数の薬を飲む
でも 僕は 消えてしまいたいと思う

だから 軽薄な願いとして
密かに薬を隠している

もう身体や心に傷をつけては駄目 と母が言う
でも 僕は今日も傷を探している

だから 僕の心の中は何時も雨が降り
不感症な身体に後悔する

微笑をなくした顔で 過ごしていたあの頃より
感情が目覚め始めている 今の方が
とても痛みを感じてしまう

痛みを知らない人から見れば
とても滑稽な話だろうけれど...

簡単に身体に傷をつける というコトは
何よりも楽になる手段で
誰も相手にはしないコトだ と
僕自身よく解っていることなのに

泣くコト をなくした僕は
言葉を口にするよりも 身体に傷を入れてしまう

刻まれていく身体は 僕の意志とは無関係に
あっさりと傷口を塞ぎ
きれいな皮膚にかわる

その繰り返し
くりかえし....

2005/02/12 (Sat)
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