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在音の部屋


[32] 僕の色
詩人:在音 [投票][編集]

ワレモコウの紅は血の色
アスピリンの白は僕にとっては狂気

不機嫌な青空はハルシオンブルー
ゼラニウムのピンクは胎内回帰願望の色

新緑は安らぎではなく足音を殺す感染の色
ブナ林が隠している紫
ヤドリギにはかごめかごめの朱

祖父の最後の時の瞳の色は銀色だった

そして

貴方が逝ってしまう瞬間に感じたのは鈍色
僕の頬に流れるは灰桜の水

月白色にかわってゆく僕の記憶

全ては過ぎていく
そう 嬉しいコトも悲しいコトも
囁きながら降る雪よりも静かに
淡々と

自分の泣き声で目が覚めた夜
何故泣いているのだろうと....

貴方ならそんな時は何時も
僕の傍にいてくれたのに

そして僕は

貴方の茶色の瞳を見つめながら
ここが何処なのかを 感じていたんだ

2004/12/28 (Tue)

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