詩人:都森 善太 | [投票][編集] |
季節は四回分
くるり
と一回転
プラス五歩分だけの成長
生まれ変わる
その色に何を重ねるのか
無くした記憶を数えて
同じ名前に恋をしてみたり
秋の道の中
想っていたのは
あなたです
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自分をけなして
自分を否定して
自分が最低だとわめく奴ほど
自分を一番大切にして
自分が一番大好きです
そんな自分も
自分が一番大切でいたいから
自分を一番好きでいたいから
他人を大切にして
他人を好きになります
時に他人は他人でなくなり
時に自分は自分でなくなり
まぁ
そんな事はどうでもよくなります
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僕達は求める生き物だ
すぐに答えばかりを
例えばそれは用意されていても
僕達は欠けている生き物だ
補うために欠けていって
カタチはいつも同じじゃない
僕達は否定する生き物だ
否定するためにまず肯定して
ときどきひどく疲れている
僕達は繋がりあう生き物だ
孤独になりたい願望は
外側が存在しなければ生まれない
僕達は愛を語る生き物だ
言葉にしなければ伝わらない
だが、その尊さ
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野菜ジュースは
ヘルシーで
カラフルで
何だかグロテスク
飲み干す背中は
とても綺麗で
何も身に付けないのは
何だかグロテスク
記憶がもたない男が
身体に言葉を彫る映画
実に効率的な教訓
何だかグロテスク
僕の右腕には
サイコロが転がってて
君の腰には
バラの花が咲いてる
考えてみたけど意味は無い
繋がりなんてない
触れ合いたいだけは
悲しいだけで
何だかグロテスク
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何となく
タイミングを逃した言葉が
音も出ないヘッドフォンから
音ばかりの世界に向けて
季節を少しだけ戻す
三振してアウト
脱力感に似ている
きっと底なんてない
雲のスキマの空が混じって
一番逢いたい人
見つけた気がした
微熱にやられている訳では
ないけれど
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例えば、
君の好きなところ
数えていて指が足らない
不器用で不自由な
そんな色をしてた
一歩目、
走り出す理由なんてもの
背中に生えていて
手は触れても見る事はない
明け方の虹を追って
いつだって
馬鹿みたいに
息を切らして
虹の向こう側を望んでいた
君の向こう側
声が届くまでの距離
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情事!
眠らずに朝まで
枕元で語り合う
長い睫毛にかかる朝日を
優しくとり除く
「愛を囁いてみて下さい」
勿論、全て空想
二次元から四次元までの間
徒歩5フンのマジック
コンビニへ向かう
目の前を通り過ぎる
銀色の列車の三両目あたり
通せんぼされた自分は
忘却曲線の頂上にいる
得るものを失っていくのは
か い か ん
もがいている
脅迫じみた煙草のパッケージ
「あなたは死にます」
あぁだから何時かは必ず
どこか欠けている
落ち着ける
情事!
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空の色が
最近変わりました
こちらから
大切な人へ
海の向こう側なんて
夢でだって観た事はない
だから夢では逢えそうにない
大切な人へ
また今度って言える
最近までその嬉しさは知らなかった
届ける事はないけれど
きっと分かってる
大切な人へ
故郷の空はきっと同じ色だ
まだ答えは出ていない
そんな色だ
大切な人へ
大切な一人へ