ホーム > 詩人の部屋 > Aの部屋 > 新着順表示

Aの部屋  〜 新着順表示 〜


[54] らいおんアート
詩人: [投票][編集]


星が見たくなって
ベランダから覗いてみた

四角い空間に物足りなくなって
ベランダから飛び出した


寒空に中指たてながら
にやにや笑って喧嘩売る

やっぱ突っ立ってても勝てない気がして
しし座流星群に会いに行った


裸足で蹴るアスファルト
どうしても今夜話したいから

夜の校舎の喧騒と
コンクリの隙間に散る花の香り

光のクレパス
懐かしい人がいる空



8月生まれ
8月死に



ベストポジション

その背中の隣

2009/01/16 (Fri)

[53] ディジタル意図電話
詩人: [投票][編集]


3回ループして惚れ込んだ

5回目のループが雪崩れ落ちて

ついに声が聞きたくなった


SOSとSOS
電波に乗せてぶつけたら
どんな音になって返ってくるのか

ちょっと試してみたかっただけ



スタジアムテディと唄う
真夜中の赤い糸

Now i'm 17才

2008/11/05 (Wed)

[52] 厭世サブカルチャー
詩人: [投票][編集]


一秒一秒に
何かを感じている

たった一言が
壊してしまう関係もある


一目見て
もう一度見て
それから目が離せなくなることも

簡単には切れない縁を
気付かずに築いていることもある


うちにかえるよ

ご機嫌ななめ29度
アンテナは常に双方向

電波は開放しているから
100パーセントの感情をちょうだい

2008/10/24 (Fri)

[51] フルムーンダイエット
詩人: [投票][編集]


春が薫る新月の真夜中

真っ白な紙に
書かれた真っさらな名前

初めまして
さようなら



七夕の夜
習いたての字と左手で
知りたいと書いた

夏に燃やして
秋に枯らして
冬に閉ざした後

私は春にまた一つ
逞しくなった


急いで
急いで
月が点滅しはじめた



七夕の夜
真っ赤な短冊に
右手で会いたいと書いた

恥ずかしかったけど
寂しくないように
私の名前も並べて隣に書いた

ちょっとだけ春が
遠くに感じた


月は点滅している



偶然を装った無言電話

夏をどこかへ追いやって
同じ名前の秋が笑う前に
短冊を燃やして


月はもうすぐ満ちるから



季節を告げるイワシ雲
雨の匂いと朝の空気
手が冷える頃になればきっと

急いで
急いで
空をかけっこ

あなたの後を追うように
月が欠けてゆく

2008/09/19 (Fri)

[50] アクロバティック幼稚園児
詩人: [投票][編集]


指先に一滴
鮮やかな赤だけ

踵に一発
軽やかな音だけ


伸びすぎた髪をきつく縛って
息の根を止める

絡んだ黒いコード
ヘッドホン
染められてないから
カモフラージュみたい


選曲は右向き三角におまかせ
今日のおすすめは絶頂バラード

響く炭酸系ファズ


アンダンテに合わせてアンダンテ
歩幅は右足におまかせ
照らす街灯 コンクリシャドウ


まだまだつまんない
町角ステージ


ちょっとリタルダンドかけて
夜風とアレグロ

ジーンズのポケットが
左手を待ってる

2008/09/04 (Thu)

[49] タイムトリック
詩人: [投票][編集]


地球はタイムマシン

太陽を追いかけて
時間を追いかける

西から東から西へ
東から西から東へ


ハローハロー
7時間前の人

ハローハロー
8時間後の人

おやすみなさい
私は夢に


同じ一瞬に
違う日を生きる

不思議な空間
その裏側


あなたはいま
どこにいますか


ここから東に4時間後
行ってくるよ
私は今日に

2008/09/04 (Thu)

[48] 閉鎖フェイザー
詩人: [投票][編集]


楽しいから分からない、
それは私にも言えることで、
一人で作る空白を埋めるために、
ただ増幅していくだけの間隔


俯くと泣く
見上げれば叫ぶ

うつらうつら。
と、虚ろな目が泳ぐ先で
ただ増産されるばかりの感覚



楽しいから分からない

気づかれなかった日常

理解されずに捨てられた興奮


ただ忘却の運命にある感情を、
認識のために表現する

私を埋め尽くす全てを
空白に帰すこと

掌で嗤う最大の努力



掻き消す衝動
創、
これが実体のない事実

2008/08/25 (Mon)

[47] 水彩カルナバル
詩人: [投票][編集]


手首の内側で
suicide game


線を引け
管を抜け

今から言うトコロ
単語帳を赤くしろ


拒絶される痛みと

受け止める苦しみ


うさぎ、

うさぎ、

他人の言いなり

2008/08/19 (Tue)

[46] 縷々アナーキー
詩人: [投票][編集]



からっぽ

ひとりぼっちは

からっぽ


私の世界一周して

今度会えるのは土曜日


ちょっとしばらく

私は私を旅します

私を見つめて

私を知るために


私の鼓動を打ち鳴らし

私の存在を見つけるために

2008/07/29 (Tue)

[45] 紺碧キャラメリゼ
詩人: [投票][編集]



彩られた空
きらきら照らす
虹色の太陽

夏の香りは容赦ない


流れて流れる
もろもろ廻るトルネード


髪を風に任せて
忌引きメイキャップ

ノーカラーシャツ
右八分袖、
左二分袖で

避けた黒いミニスカート
オレンジ色の網タイツと一緒に
プレハブパンプスで柔軟仕上げ


空虚な偏見に耐えられる意思や
明後日の朝の思考回路は
片っ端からキャンセル


あんまり
幸福な食卓じゃないが

それでも
モードの片隅で
私は小さく呼吸する

2008/07/26 (Sat)
54件中 (1-10) [ 1 2 3 4 5 6
- 詩人の部屋 -