詩人:灰色 | [投票][編集] |
別に不幸自慢がしたいわけじゃないのに、
口を開けば、溢れだした不満の欠片で誰かを不快にさせてしまうのではないかと恐ろしくなる。
だが口をつぐんでしまえば、つもりつもった苛立ちや、理不尽や、傷ついて剥離した心がぽろぽろと身体中を満たして、息ができなくなる。
浅い呼吸は喉の奥で詰まり、
役に立たない脳は息の吸い方を、
酸素の取り込み方を、
忘れてしまう。
息ができない。
鼓動がうるさい。
でも、そんなのは誰にも関係がないし、声高に主張したいわけでもない。
だけど助けてほしい。
心の内でこっそりとつぶやく。
でも、誰に?
もっと大変な人なんてそこらじゅうにいるのに?
誰もがいっぱいいっぱいの中、生きているのに?
口をつぐんで、目をつむって、
時折溢れ出してしまう不幸の欠片を慌てて拾い集めて胸に抱いて、蹲って、笑顔で。
……助けてほしい。
誰か薄っぺらで無責任な優しさで、
根拠もなく大丈夫だと言ってほしい。
それを責めたりなどしないからどうか、大丈夫だと断言して。
私は悪くないのだと、どうか。
「おまえはいい子だ」
と、どうか幼いあの日のように、
いい子だというだけで、どうか私を認めてほしい。
詩人:小さな貝がら | [投票][編集] |
解ってくれとは言わない
だけど解って欲しい
相反する感情
だけどそれが真実
どんなに強がってても
一人で居られない
ほっといてって呟く程
誰かの愛を欲しがってる
相反する感情
だけどそれが現実
ほっとかれて
傷つく程辛い事は無い
私は所詮
一人きりじゃ
生きていけない弱虫
私なんて我儘
私なんて嫌だ
だけど誰よりも
愛を探している
そして誰より
愛を求めてる
仮面を脱いだら
楽かも知れない
だけど弱さを
見せられない日もある
相反する感情に
苦しめられて
一人辛くして
涙を閉じ込めた
解ってくれとは言わない
だけど解って欲しい
一人で居ても
優しさという
温もり探している事
By 音無詞 詩
2019年3月作
詩人:高級スプーンあと何年 | [投票][編集] |
ガンガンに好きな曲を聴いても
ガンギマリにはならない
だからと言って
ロックな生き方をすれば
警察のお世話になってしまうし
わたしの好きなゲームも映画も
お蔵入りになってしまうんだ
それでもまだ耐えろって言うの?
誰だって知ってる
生きていくことが
辛くて苦しいことばかりなのは
でも
合法的に逃げ出す手段は限られているし
逃げ出した人間の殆どは助からない
歩みを止めない苦痛への
社会的救済措置の少なさよ
どんな手を使ってでもいい
少しで良いから苦しみを紛らわしたい
そう思う気持ち
あなた方ならわかってくれると思っていたのに
わかっちゃいるけど
悪いのはあなた
認められていない逃げ方をすれば
捕まるのは当然で
わたしたちの楽しみがまたひとつ
失われるのも至極同然で
またひとつ逃げ道を塞がれるのも・・・
それでもまだ耐えろって言うよ
朝から調子が悪い
どれだけ踏ん張っても出ない
諦めて重い腰を上げ
外に出る
皆に散々
踏みつけられた絵を拾って
路地裏でこっそりと眺めた
合法的な含有量じゃハッピーになれない
現実と向き合うためには
幻やまやかしの方が良いとか
視ると気持ちがラクになるとか
狂っているよね
知っているよね
それでもまだ耐えろって
陰気なグルーヴが脳内をループするんだ
詩人:鱗子 | [投票][編集] |
私は君にやっぱり好かれたことも断られたこともないから、愛もまた存在しない。愛していた。
届かぬ所まで来れたのは私でしか無いんだ。
誰のいない旅路へ。待っていてくれてありがとう。
詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
君はあの虹を見たか
大切なことは
あまりにもないがしろにされて
わかりにくくなってしまった
赤ちゃんを抱えて
優しく歩こう
君は嬉しいだろうか
問いかけてはならないと
僕は苦しんできた
一つだけではない
美しい虹色のそれぞれが
いくつも
いくつもひろがっていて
一つだけの
ちいさな虹色が
君の頬に触れて
そっと弾ける
詩人:梅宮 蛍 | [投票][編集] |
陳腐な芸達者
君が付けたあだ名
と言うより悪口だよね?って笑う僕に
ちゃんと褒めてるよって笑うから
まぁいいかって
思って僕は
今日も芸を披露するよ
詩人:鰐句 蘭丸 | [投票][編集] |
♪ひとつ越えたらほんだららっかホイ
ほんだらら ほんだらら
ほんだららっかホーイホイ
難関はかりだほんだらら
難問ばかりだほんだらら
苦悩ばかりだほんだららっか
苦悶ばかりだホーイホイ
山を登ればほんだらら
谷を下ればほんだらら
風に吹かれてほんだららっか
雨にうたれてホーイホイ
意味は知らんがほんだらら
興味も無いがほんだらら
生きて行かねばほんだららっか
先は見えねどホーイホイ
人生人生ほんだらら
苦しみ悲しみほんだらら
喜び少しほんだららっか
幸せ少しホーイホイ
生きてけ生きてけほんだらら
死ぬまでも少しほんだらら
ほんだららっかほんだららっか
ホーイホイ
ホーイホイ
詩人:小さな貝がら | [投票][編集] |
化粧もしていない
髪も湿気てボサボサだけど
不器用で
上手くも話せないし
美人でもなく
可愛くもないけど
貴方の前では
素直で居たい
貴方の前では
飾らない
私のままで居たい
重いと言われたくない
見苦しくても
疲れた心
抱きしめていて
抱きしめてくれないと
壊れてしまう
このまま
ずっとずっとずっと
抱いていて
朝になろうが
昼になろうが
夜になろうが
ずっと
抱いていて
私が壊れないように
私が私で
いられるように
By 音無詞 詩
2019年3月作