詩人:どるとる | [投票][編集] |
死にたいなんて 言葉を聞くのも言うのもごめんだ
誰もが生きることに前向きじゃないことを知っている
それでも 生きている僕らは 愚か者でしょうか
星さえない夜に迷って 希望さえ嘘だと思ったとき
自分の悲しみや痛みを 知ってはじめて
他人の抱える傷痕が 見えた気がする
誰もが同じように今を生きている
それでも 見えるのは自分の悲しみだけ
だから見えないお互いを傷痕を
認めあうように 受け入れて
否定しあった きのうを悔いるのさ
眠れない夜には 散歩に出るんだ君と二人で
答えを見つけるための人生じゃない 計算はしないよ
真夜中の懺悔 後悔の数だけ 手にしたなにがしかの強さ
言葉を重ねて ぬくもりだけで 会話をする部屋に
時計の針が 降るように 頭の上で 音を鳴らす
誰もが抱えている悲しみの要因を
ひとつずつ 紐解いて ほどいていこう
夜明けはもうすぐ 朝を運んでくるから
それまではもう少し夢を見よう
それでも 見えるのは自分の悲しみだけ
だから見えないお互いを傷痕を
認めあうように 受け入れて
否定しあった きのうを悔いるのさ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
目を閉じて 描くのは誰かのぬくもり
ぼんやりと 描いたあなたのイメージ
わずか数秒で消えてしまうけど
その間だけは 救われた気になる
時計の針を 追いかける耳と
小さな罠に気づく目があれば
なんとなく 生きていけるから
ふと 無意識に 死にたくなる
まばたきの数秒が恐い
そんな曖昧な気持ちに従ってしまいそうで。
詩人:高級スプーン似 | [投票][編集] |
胎児のように
あなたの懐に潜り込んで
あなたの力になりたい
これまでのこと
これからのこと
何でもいいから聞かせてよ
孤独にすすり泣くいまが
笑顔に変わるまで
あなたの一番そばにいるから
明るい子守り歌だけじゃない
誰にも言えない悲しみも
言葉にできない感情も
まとまらないまま溢しても
いいよ
思い出を懐かしむように
知らない未来を想うように
心をさすりながら笑う
あなたを一番近くで見ていたい
ほら 足で蹴ったよ
詩人:どるとる | [投票][編集] |
今いる未来が 僕がいつか 描いていた未来なら
きっと 涙はいらない 今は笑顔を見せるための雨宿りだ
時計は何度でも 朝を連れてきて
もう何度おはようと言ったかわからない
ゆるやかな陽射しが窓に 映って
キラキラ反射した
駅のホーム 金網の向こうに 立つ人々
なんとなく 買った缶珈琲に噎せた
幸せとは こんな出来すぎた 世界には似合わない
少し 不幸なほうが僕には ふさわしい
だから僕は幸せを 欲しがることも求めることもしない
あわよくば 拾えりゃいい それくらいのもんだよ
若いだけで 必要以上の 期待を求められる
身の程をわきまえているのに 周りは僕を 買い被る
期待に応えるために無理をしている
ハングリーデイズ お腹をすかせた若年寄
一人になりたい 早く家に帰りたい
それくらいが僕のささやかな願い
新聞の片隅に小さく 報じられた殺人
今は珍しくもない その程度の解釈
幸せなど願ってしまおうものなら すぐにありふれてしまう
人を愛する気持ちを 少しでも 自分のものに出来たなら
多分マトモって領域に 到達できるのに
ハングリー精神のなさが僕を駄目にする
自堕落な 毎日が ただだらだらと続き
優しいだけの愛の歌が 降る街で
誰かが その人たちの言葉で 容易く ほほを濡らすなら
僕の汚れた 歌は野良猫のように 路頭をさまよう
幸せとは こんな出来すぎた 世界には似合わない
少し 不幸なほうが僕には ふさわしい
だから僕は幸せを 欲しがることも求めることもしない
あわよくば 拾えりゃいい それくらいのもんだよ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
生まれた 日のことを考えていた
どんな人も 産声を上げてきれいなままの心と体で生まれた
地球の片隅に また新しい 命が
夜明けを 呼ぶように ほらあなたの名前を呼ぶように泣いた
笑っているその顔を何度でも見たくて
僕は 少し無理をして頑張ってしまうんだ
目には見えないいくつもの思いが
リボンになって 人と人を結びつけてる
そんな結ばれあいの中に 僕もいて君もいる
人の数だけあるたくさんの結び目の先に
例えばこれから出会う僕の愛する人がいるなら
その人に 出会うために リボンを辿るように
生きていく 毎日
はじめてのことを繰り返していく
積み重ねていくのはありふれたことばかり だけど大切なこと
しっかりと握る君の手が
倍以上もある 僕の手を握るとき 大切なものを受けとるよ
君と同じ幸せを ときめくような瞬間を
何度だって 感じたくてここにいるよ
聞けば笑っちゃうくらいのささやかな
喜びを一つ一つ集めれば思い出になる
僕が君に教えられることは とても小さなことだろう
いつまで君のそばにいれるかわからないけど
できることは何でもしてあげたいから
君の 心にずっとほどけない 結び目をつくろう
思い出という名の数えきれないリボン
ほどけてまた 結ばれていく 人と人との出会いと別れ
僕が明日出会う人そして別れる人
そんな人との時間を大切にしたいと思うから
どんな結び目も ほどかずに そのままでずっと
目には見えないいくつもの思いが
リボンになって 人と人を結びつけてる
そんな結ばれあいの中に 僕もいて君もいる
人の数だけあるたくさんの結び目の先に
例えばこれから出会う僕の愛する人がいるなら
その人に 出会うために リボンを辿るように
生きていく 毎日。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
目を閉じてみると まぶたの裏に
昨日へと続くレールが伸びるんです
笑ってたことも 泣いてたことも
嘘には出来ないし 消したりも出来ない
恥と上塗りだと思っても 転ぶときには盛大に 弱さを見せて
必ず僕がそばにいて 受け止めてあげる
倒れてしまうその時には支えになるよ
遠い 夜明けを呼ぶように 鳥たちは
少し早い 旅立ちを迎える朝
夜風に冷えた 体に 風をまとい翼を 広げたその姿は
まるで スタートラインに立つ ランナーに見えました
見えない未来が 不安ににじんで
ほんの少しの 諦めに 絶望する日々
時間を追いかけるのはやめて 時間を先に 行かせよう
ペースをつかんだら 今は苦しい道も少しは楽になる
そして迎えた 新しいスタートラインに僕は立っている
泣きながらだっていいんだ 強がるよりは 素直で潔い
競争相手はいつでも自分自身 自らの影を追うように生きてる
たすきを繋げるのは 明日の自分 それを忘れないでいて
君の未来が 手のひらにふと映るとき
少しの風にあおられ揺らいだりしても
君は夢を諦めちゃいけない
夢見がちな 少年をその胸に 宿してて
遠い 夜明けを呼ぶように 鳥たちは
少し早い 旅立ちを迎える朝
夜風に冷えた 体に 風をまとい翼を 広げたその姿は
まるで スタートラインに立つ ランナーに見えました。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
東京9時発の 列車に乗って宛もなく旅に出た
なんとなく仕事を連絡もなくずる休みした日
静かに降る銀色の雨が窓硝子に
人懐っこく 張りついてやがてすぐに滴り落ちてく
名前もわからない 知らない駅に着いた
とりあえず 喉を潤して 先ずは腹ごしらえだ
東京の暮らしにも なんとか慣れた頃
思い出したよ はじめてこの街に来た日のことを
東京に来てから何度目の春を迎えただろう
この街はあの頃から何も変わらないね
張り巡らされた路線 覚えきれない駅名
日に日に増える煙草 と吸い殻の山
求人雑誌とにらめっこしながら 探してた 僕の居場所を
でも簡単には見つからなかった
青と白の電車に揺られながら沈んでいく夕日に 涙を見せたくなくて背を向けた
ふとした瞬間、遠く離れた家族を思う時
たまらなくなって会いたくなってしまう 今夜も
好きな人が出来たよ まだ知り合って間もないけど
来月の休みには多分そっちに帰るよ
なんとなく 過ぎていくだけの日々を
窓に映る 花とか 建物とかを見るみたいに
他人事のように 投げ捨てるように 生きてたね
取り返さなきゃ今までの遅れを ちょっとずつでも
東京の暮らしにも なんとか慣れた頃
思い出したよ はじめてこの街に来た日のことを
東京に来てから何度目の春を迎えただろう
この街はあの頃から何も変わらないね
厳しく冷たいようで どこか僕が生まれた街にある 優しさを抱いてる。
詩人:チューリップの花束 | [投票][編集] |
いや、ただここに一緒にいたいなら
そうだといえばいいのに
具体的なことを考えるみたいに言うから誤解するんだよ
「現実の生活はないよ」
それならそうと気持ちを切り替えればいい
大人だからね
嘘さえ言わなければ突然憤慨するとかもない
「現実を諦めた」そういう理解をしておくよ
なんかこれだと夢も希望もないけどさ
最初から「出来ないことだ」ってことで始めた詩作だから
これでいいと思う
常に人と一定の距離をおいて
ドライに詩と向き合おう
何もかも手遅れだから我々はいつまでも出逢えない
それを肝に銘じて生きてゆこう
それが自分の使命だろう
画面から出てはいけない
逆に取れば画面の中ではいつでも出会えるのだ
何年も積み上げたことはその権利を得るためのものだったのかもしれない
冷静になれば悪くはないだろう
詩人:どるとる | [投票][編集] |
いつか 追いかけていた未来は
僕のはるか後方に 遠ざかっていった
週末の街並みは どこか
圧し殺したように 静かなんです
少しだけのためらいを 手のひらで握りつぶした
もう優しいだけの愛は 今日でさよなら
見えざる手が描く まだ見ぬ未来で
もしも出会えるならばまた出会おう。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
さよならを 一つ一つ雨粒に重ねながら数えていた
見てきたすべてや聞いてきたすべてで
世界を決めつけて 作り上げたイメージは
所詮、紛い物だ
坂道を下りてくる バスに乗るための
小さな 恥じらいも夢に預けたら行こう
当たり障りのない 日々が続く
のらりくらりとかわしていく尖った声を
誰かの優しさが そっと消してくれる
ありがとう 愛してる 溢すように涙が
言葉を つたって君の胸に 溢れた。