詩人:どるとる | [投票][編集] |
いつか見たことのある景色が
まぶたの裏に 同じ場面を描いてる
あの懐かしい声が今も残ってる
君は生きてるんだ僕の中に
夕暮れに染まった空が
街並みを抱きしめている
そんなふうに見える
優しいあの顔に 会いに行こうとして
やっぱり やめたあの夏のように
陽炎の揺れる 道に落とした涙は
いまだ乾かず 思い出を閉じ込める
うつせみだけを残して朽ち果てる
はかない命の終わりを見た
暑すぎるあの夏のように。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
この世にのさばる悪をうつ
胸に正義をやどした五人
その名は まだない 戦う理由も 実はない
とりあえず守ろう名もなき何かを
なんとか戦隊 なんとかレンジャー
行け パンチ キック 鍛えてないその腕で
走ればバテるその足で 名もなき技を繰り出せば
鳥くらいは追い払える
いるかどうかもわからない悪の組織を
待ちわびて 今日も夕日に 歌ってる
ダッシュ ダダダ
ダッシュ ダダダ
なんとか戦隊 なんとかレンジャー!
詩人:どるとる | [投票][編集] |
星をくわえて 君に届けよう
暗闇の中に 光を降らせよう
悲しむことはないさ もうこれ以上
この気持ちに名前をつけてください
無意味なようで意味のある
理由なき行いを 笑うのならそれもいい
すべからく すべてのものに意味があるとは 神様も説明してはいない
シルベスターと 名付けたその星が
消えたとき 僕の命も終わる
なかなか楽しい余生だったと笑えば
こんなちっぽけな命にも少しは価値がある。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
残された時間が 大きな口を開けたまま
青空をその大きな口でペロリとひとのみ
部屋の隅っこで 煙草を燻らせて
世界の終わりを ただ待ちわびる
空へ行けるバス停があれば楽になれるのに
生きることが こんなにも たくさんの喜びや悲しみを
拾ってくるせいで 簡単には 手放せない命だ
いうなればあくびのつづきのようなもので 退屈紛れに 大多数を愛したりは愛されてやったりしてるだけ
砂時計が 落ちると またひとつ 命が消えていく
そうして少しずつ 短くなるろうそくを思い描いてる
生きることが こんなにも たくさんの喜びや悲しみを
拾ってくるせいで 簡単には 手放せない命だ
いうなればあくびのつづきのようなもので 退屈紛れに 大多数を愛したりは愛されてやったりしてるだけ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
開かれたページに
翼は持てず 空も飛べない僕らは
手にした 竹トンボで弱々しい風を起こすだけ
冬がくる前に南へと渡る鳥たちは
星の海を横切り 雲の桟橋をあとにする
その夜、ありふれた奇跡が 街中に幸せを 降らせた
雨も優しくこのほほを 伝い流れ 僕たちは笑ってた
時間の泥棒が 朝を盗み去るのを 指をくわえて見ていたよ
くちばしで太陽を引っ張りあげたら
朝は すぐ目の前に
あれほど たくさんの鳥たちはもう居ない
長い夜も 明けた。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
掟の上を歩いてたら見失った
いくつかの仮定をたててみたけど
考えれば考えるほどわからなくなった
答えは相変わらず空欄のままだ
短い命が終わった 春を待たずに終わった
羽をたたんで 渡り鳥は旅人をやめた
高い屋根から見下ろす世界は広すぎて
軽いめまいがした 180度世界が回った
何処となく 同じような景色を
見たことがあるようなデジャブに襲われ
僕は 意味をなくしながらまたひとつ
ページをめくる スワロー
翼で 涙を拭ってあげるよ
愛しい人は 笑うたびに泣いている
常識はこんなときに役には立たないな
レールから外れた思考が必要だ
日が昇っては沈む 繰り返す朝と夜
夜明けとともに 振り出しからのスタート
目を閉じて 広げたイメージにふれたい
人で溢れた街に紛れて悪魔のふりしても
僕は 悪者はどうやら似合わないらしい
正しさからは目をそらせないのがルール
僕は 何度でも同じ過ちを繰り返すだろう
知りたいと思ったとき羽はひらくんだ
あらすじなんかには振り回されない
ときめくような未来まで この一歩で行く
たどり着く その場所で物語は始まる
高い屋根から見下ろす世界は広すぎて
軽いめまいがした 180度世界が回った
何処となく 同じような景色を
見たことがあるようなデジャブに襲われ
僕は 意味をなくしながらまたひとつ
ページをめくる スワロー。
詩人:清彦 | [投票][編集] |
まるで内緒話に耳を澄ますかのように
君は黙って僕の言葉を待っていた
僕の呼吸に乱れはあるだろうか
真っ直ぐに僕を見つめている瞳
逸らすわけにはいかないようだ
愛しいというのは
愛しいだけでは済まされない
観察しているんだね
僕たちはデートなんてしない
一緒にいられるのなら
別に何処でもいいのさ
それがこの味気無く
見慣れた退屈な部屋のなかでも
毎日はたんたんと
暖かい日差しも恵みの雨も
時には嵐も連れてくる
僕は何か大事なことを
忘れてしまっているんじゃないか
どうもずっと
そんな気がするのだけれど
永遠のような時間
君は黙って 僕の言葉を待っていた
耐え難い静けさに揺すられて
そっと、溢れた結論
さようなら。
愛しいというのは
愛しいだけでは済まされない
痛みも苦しみも喜びも
この空の中
時計の針が刻む螺旋の中に
全て閉じ込めてしまえばいい
いつかまた雨が降ったら
そっと
そのときまで
詩人:清彦 | [投票][編集] |
信号が替わって向こう側から
同級生とすれ違い様
「何処へ行くの」と聞かれたから
「散歩だよ」って返した
休日の午前中は穏やかな空の下で
歩く速さも自由でゆっくり流れていた
今朝見たニュースでは
何処か遠い国で
戦争が始まったって
語っていたけれど
変わらない青空
僕にはわからなかった
日々に 日々に 日々に
あの駐車場を曲がったら
電柱通りの登り坂
あのコンビニのあるところは
その昔駄菓子屋さんだったらしい
代わる代わる景色を眺めて
ゆっくり歩いていたけど
約束の通りの時間と場所には
君が立っていた
笑顔で手を振って
君が駆けてくる
僕は何でもないような顔で迎えたけど
本当はもうずっと
会いたくて仕方なかった
君に 君に 君に
流れる曇のあり方は
自由な気がしていて
形さえ思うままだったのなら
どんなに嬉しいのやら
ソーダを買おうよ
店に向かったら
さっきすれ違った同級生が
自動ドアから出てきた
慌てて手をとって
君と駆けてゆく
今までの景色が巻き戻っていく
このまま もう ずっと
どこまでも駆け抜けていこう
ふたり ふたり ふたり
僕らの青春は
流されてしまったって
今までとなにひとつだって
変わらないものがある
あのまま もう ずっと
ふたりは駆け抜けていた
日々に 日々に 日々に
詩人:清彦 | [投票][編集] |
誰か来たみたいだね
静かにしておいて
抱き寄せたまま
君の形が 僕の形と溶けた
まだ子供みたいな
怯えた不安げな顔は
僕に愛する痛みを
感じさせていた
たったひとつ…
その切なさは
儚いものだとしても
決して
不幸ではないでしょう?
悲しみじゃないでしょう?
星空眺めて 煌めきを数えた
あの空に繋がる 夜の虹の架け橋
君の瞳に浮かぶ 涙の熱さは
星のように 散らばる
いくつもの夢
いくつもの愛
カーテンが揺れる
夏の風に 身を委ねた
柔らかな運命のようで
僕らも そんな気がして
もっとひとつ…
その切なさは
儚いものだとしても
決して
不幸ではないでしょう?
悲しみじゃないでしょう?
失うことが恐ろしいまま
愛することの
弱さと強さの 曖昧さは
誰にもきっと 解りはしない
僕の腕の中で 眠る君を抱いて
守りたいと願う それだけさ
星空眺めて 煌めきを数えた
あの空に繋がる 夜の虹の架け橋
君の瞳に浮かぶ 涙の熱さは
星のように 散らばる
いくつもの 夢
いくつもの 愛
詩人:どるとる | [投票][編集] |
星ひとつない寂しい夜空に
光を灯せば 迷える誰かの足元くらいは照らせるかな
地図も持たない旅だから 迷うこともある
夢ばかり見てる 憧れてばかりいる
数えきれない だめなところを愛せたら素敵
目を閉じたまぶたの裏に 夜を広げて
星を描くよ 青く輝くオリオン
まぶたを閉じればいつでも会える。