詩人:EASY | [投票][編集] |
例えば詐欺師がいたら
もう要らないよって言うくらい
金をあげてみればいい
命がそんなに大切なら
命懸けで熱くなり
笑顔を見せてやればいい
やってみればわかるんだ
やらなくても
わかるっていうことが
詩人:猫のあし | [投票][編集] |
弱くて バカで 寂しがり屋だった僕
そんな時に詩を書く事を教えてもらった
弱虫で 逃げてばかりだった僕
詩を書いたら 色んな人に出会えた
色んな言葉がもらえた
きっともう会えないけど、教えてくれたあの子にありがとうって、言えたらいいな
詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
机の上から
消しゴムが転がりおちて
弾んだ消しゴムは
君の足もとに
色鉛筆を
ザクザク、ザクザク、ザクザク
黄色と青と桃色も
鉛筆研ぎで
削りカスがゴミ箱へ
落ちていく
歩みよって来た事務員が
「銀行の方から、お電話です」
「はい」
なにげに汗ばんだ手の甲で
鼻の下を拭っていた
しっとりとした鼻先を
窓の外へ向けながら
眩しい梅雨の終わりの景色を
避けるようにうつむくように
電話を取った
ゴミ箱から
色鉛筆の削りカスの匂いがして
何も分からなくなりたい
衝動に耐えながら
君の足もとにある
消しゴムを
どうすることも
なく
詩人:beet | [投票][編集] |
100の理屈を1の証拠でぶっとばす
男はこうありたい
雄弁すぎる男が増えたから
細かすぎる男が増えたから
うわべだけ優しすぎる男が増えたから
昔ながらの男の肩身が狭くなった
武骨なんて時代は終わって久しいが
寂しいよな
二言目には暴力反対だとか
日本に来た外国人がヘイトスピーチでどうとか
言いがかりつけて金せびる
訳の分からない輩だとか
変なのがウロウロしてやがる
寂しいよな
誰が殺したクックロビン
詩人:EASY | [投票][編集] |
料理レシピの胡椒の量は
大さじくらいのワイドショー
レジに並んだ人との距離は
冷凍庫にある人の脳
ほとんどメスの三毛猫は
ケチャップくらいのナポリタン
詩人:鰐句 蘭丸 | [投票][編集] |
先月から保護した仔猫が足元で寝てる
きっと
起きてるんだろうけど寝てる
それが猫
名前は こはる
去年の秋くらいから家にご飯を食べに来ていた
この辺を締めるボス猫 はる の子供だ
はる は茶トラで見た目から風格があり
破れた耳や眉間の傷から相当な修羅場をくぐってきたのだろう
その はる に引っ付いて こはる はやってきた
最初は警戒心が強く はる が居ないと 触れないし逃げていく
数ヶ月経ち 触れるようになって気づいた
こはる デベソだ
調べると臍ヘルニアなんだと
女の子なのにオテンバでよく鳴いて
馴れると甘えん坊だった
今年の春 はる に発情がきたころ
こはる が襲われそうになった
恐らくまだ生後半年くらいの こはる
家にはうちに来て10年の愛猫 まる が居たが
こはる を(仮)保護した
1週間後 動物病院で診断の結果
妊娠していた
このままでは こはる自身 臍ヘルニアもあり出産も危険と言われた
この日に正式に こはる を保護し 家族にすることに決めた
さらに1週間後 去勢と臍ヘルニアの手術をし1日入院後退院し我が家へ
今も
よく食べ よく寝 よく鳴いて よく甘え
俺の布団を寝床にし
俺がギターを弾く時は
大人しく知らんぷりしてる
寝てる時に顔を舐めに来るのはかまわないが
こはる のベロはヤスリより痛い…
時折 部屋の隅のドラムセットのシンバルに座って外を見てる
そんな時は 肩に こはる を乗せて散歩
嗚呼
俺の方が こはる 無しじゃいられなくなったな
お前の初めての夏が来るよ
こはる
詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
堕ちていく星の瞬
長年の技術職
中途半端以上にできるから
加齢で間抜けな素行があつても
手荒には扱えないらしい
少し向こう
誰かと誰かの会話が
自分の陰口ではなくても
さんざめく
紆余曲折
いい映画には
いい音楽がある
吐いた嘔吐物
泣いて
感謝
「洗濯物が沢山あるの
わかる」
「じゃあ、一緒に干すよ」
「毎日あるのよ」
「じゃあ、出来るだけ
毎日一緒に干そう」
室内干し
除湿機
でんぐり返り
訝しんでも
まだ死にたい根拠が
ない
でも
さんざめきたい
詩人:清彦 | [投票][編集] |
過ぎた話さ
月日は長いようで
あっという間
死ぬときもきっとそう言う
思い出すのは
遠くかすんだ景色
たばこの煙につられて
揺れながら不確かに
おぼろげに交錯してる
そんなことは
それらのことは
あったかも
なかったのかもわからない
いいんだよ
時々思い出したように
叫びだす
疼きだす
繰り返し刻み続けよう
そう
メロディ
どこか懐かしく
記憶に響き
詩人:清彦 | [投票][編集] |
哲学は僕を幸せにしただろうか?
些細なキッカケからすべてが成され
足跡をなぞる様に
僕らは僕らを解釈する
夢と現実の和解
そんな哲学もいいじゃないか
問答は違う人生を味わうヒントだ
僕はおしゃべり
考え事が好き
現実がどうであろうと
張り巡らせたであろう思考の糸
次に捉える獲物は
はてさて
どんな模様をしてるのか
詩人:理恵 | [投票][編集] |
その子との出会いが
始まりだった
正方形の薄い紙から
折って広げて、また折って
できた! って何喜んでるの!
元の私じゃないじゃない!
勝手に私を作り上げて
窓の外からポイッ
不安定に揺れて
いつ落ちるかわからないのに
あの子は楽しそうに笑ってるから
そうかそうか、
ならやってやろうじゃないの!
薄っぺらの翼でだって飛んでやる!
どこへ向かうかはわからないけど
尖ってなきゃやってらんない
空を切って
強い風が吹いたなら
流されたりなんかしない
とことん利用してやるの!
あの聳え立つ入道雲から
地獄みたいな雨が降り注いで落ち込んだって
また太陽が乾かしてくれる
そうやって飛んでくの
これが私が生まれたかたちなの!
2019.11.25