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[107624] 
詩人:感動マニア。 [投票][編集]

うだるような空気を避けて
後ろ手でドアを閉じる





お前は猫を見ていた
前に立つ私に見向きもせず

猫はテレビに跳び乗り
壁を引っ掻き
カレンダーを破った


部屋の空気はひんやりとしている

お前は猫を見ていた
鏡の様に何も言わず

猫はテーブルに跳び乗り
グラスを倒し
皿を割った





窓の日射しにお前の影が伸びる

お前は猫を見ていた
氷の様に身動きもせず



私は猫を叱った
猫は一声叫び
私の手を引っ掻いた
猫はすぐに私から離れた

お前は微かに笑みを浮かべた
私の方を見向きもせずに




(2002.5/30)

2007/08/19

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