詩人:花 | [投票][編集] |
何かをひとつ捨てないと
前に進めないと思った
首を傾げたあなたが一人 月と一緒に微笑んでいた
この瞬間を忘れることで
強くなれると思った
後ろに佇む影一人
見えない場所で涙を拭う
いつか
みんなはみ出していくの
祖母が私を忘れたように
鬼灯の実が赤く染まる
何かを捨てなきゃ
前に進めない
まだまだ子供だから
大切は一つだけ
両手いっぱいは守れない
あなたを棄てなきゃ
強くなれない
とびきりの笑顔でさよなら
最後に優しい言葉を
贈るから
もう泣くのはごめんなの
向かい風
立ち向かうには
夢と現実の狭間に
揺れてばかりはいられない