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[11131] 舌打ち天使
詩人:望月 ゆき [投票][編集]

水晶を手にして
天使が舌打ち

思い通りになりゃあしない

ぼくをよく知らない
きみのリアリティは
いつも 悲しみと
奇妙な苦笑いを併発させる

ぼくがいけない
5分前の明日を
きみの手のひらに見つけられなかった ぼくが

きみがいけない
ぼくのつま先が奏でる合図に振り返った きみが

ため息の瞬間

舌打ち天使は
水晶をポッケに入れ
背中の羽を丁寧に折りたたみながら
きみの中に 帰っていった

ぼくの中の
悪魔が
火花を散らしながら顔をだす


思い通りになんて
絶対にさせるもんか

2004/07/31

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