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[116282] 泡雪
泡雪
誰も歩かない
時間と灯りが止まった深夜
星のない空から
白い一片の塊が
手のひらから
こぼれるように
落ちて
降ってくる
二人の頬にふれると
冷め切らない温もりで
声を上げる間もなく融けてしまう
降り始めの泡雪
哀しい出会い
いつもなら
木枯らしの後に訪れて
初雪が舞うのに
季節遅れの
挨拶なのか
積もることなく融けてしまう
泡雪の一片。
2007/12/06
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