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[118323] 海と陸
詩人:秋庭 朔 [投票][編集]


男はまるで陸地。
直ぐに熱くなり
醒めるのが早い。

女はさながら海。
温まるのが遅く
余熱は醒め難い。

しかし、それは
肉体的にであって
精神的には真逆である。

朝夕一度ずつ
風が黙り込む。
陸と海が戯れ
睦み合うのに疲れて
暫し微睡む時間。


武装を解いた彼女が
微かな寝息を
たてながら
凪いだ東雲の海の様に
静かに横たわっている。

頬杖つきながら
それを眺めてる一時が
ぼくは嫌いじゃない。

2008/01/04

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