ホーム > 詩人の部屋 > 過去ログ > No.11000-11999 > No.11953「紙ヒコーキは星空の中へ・・・」

過去ログ  〜 過去ログ No.11953 の表示 〜


[11953] 紙ヒコーキは星空の中へ・・・
詩人:チェシャ猫 [投票][編集]

誰かが描いた宝の地図なんて
両手でそっと破り捨てて
僕らはただ
形にできない何かに手を伸ばす。。

幼い頃の僕らには
目に映るすべてが愛おしくて
泥だらけになってもまだ
君の背中を追っていた

先行く君の横顔は
オレンジ色に染まって 少し大人びて
置いていかれないようにぎゅっと・・・
君の服の裾 握り締めた

広告の裏にクレヨンで
「好きだよ」だなんて描いた紙ヒコーキは
星空の中へと消えていったみたいだ
君に届けと願いを乗せて

僕には時計の針は止められなかったみたいで
いつの間にか君の手を離してた
この手にはただ宝の地図の欠片だけが残り
この心だけ まだ君の背中を追っていた


あの日の紙ヒコーキは君に届いたのかな・・・

2004/05/12

前頁] [投票する] [次頁

- 詩人の部屋 -