詩人:シゲヲ | [投票][編集] |
たくさんの蟻
その隊長が
戦争をしていました
彼は多くの戦いで勝ち
他のアリたちから慕われていました
そしてあるとき
部下にこう言われました
「なぜあなたが蟻族の天子にならないのですか?」
「そうです。あなたならその力量はあります」
口火を切ったそれは
嵐のように彼の部下全員に木霊しました
そして彼は答えます
「天子として君臨せずとも統治は出来る
行わなければいけないことが多い身には天子は余分だ」
そして彼はさらに続けて
「私は雄略、軍略を知り
なお最強を激しく求め続けたい」
・・・・・・部下たちは何も言えなくなってしまいました
彼は最強を目指していたからです
それは頂点に立つということではなく
頂点であることを望まず
あるがままに最強を求めている
それは最強であることを凌駕していたのです
「いくぞ。存分に死ね。そして殺せ」