ホーム > 詩人の部屋 > 過去ログ > No.124000-124999 > No.124771「虹恋」

過去ログ  〜 過去ログ No.124771 の表示 〜


[124771] 虹恋
詩人:秋庭 朔 [投票][編集]


毎秒4万kmで
天翔ける想念
僕の虹彩に
映った筈の
君の刹那の揺らぎ

切なさに
一歩足りない
気紛れな近しさは
君の彼や
僕の彼女の
指の隙間から
零れ落ちた雫

束の間
ふたりだけに見えた
淡く儚い七色の橋は
通り雨が残した
やがて消えゆく幻

秘密の宝箱は
いずれ埋めた場所さえ
忘れられるだろう

西日に伸びた
ふたつの影は
大地に繋がっただけで
パラレルのまま
ゆっくりと
夕闇に溶けて紛れた



「野守は見ずや
君が袖振る」

2008/04/16

前頁] [投票する] [次頁

- 詩人の部屋 -