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[125703] 
詩人:フィリップ [投票][編集]

二半の単車で
遠出をした
高砂の街並みにすさぶ風は
少し強めながら
僕には妙に心地よかった

つい最近まで元気だった知人が亡くなったのは
つい最近のことだ
手のひらほどになった知人を見て
僕はただ手を合わせるだけだった


生きているだけの僕たちは
死んだ人に何を伝えられるだろう
風の感触
喜びと悲しみに満ちた感情
その中で
両者に共通するのは心身に伝う痛みだけだ


傾き始めた空はまだ風に揺られたまま
僕の髪を撫でる

絵になるような枠の中で
僕は生きていることの実感だけ
風と一緒に握りしめた

2008/05/03

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