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[127072] いつかにさよなら
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記憶は曖昧で不確かで…
零れ落ちる滴のように、器より溢れかえる

確かに そこに 苦しみや悲しみがあったはず
誓った思いがあったはず

覚えているのに

そこから先は霧がかかったまま

時計を左回りにしたところで
繋いだ記憶は定かじゃなくて
描いた絵は確かにあるのに
感情がついていかない

確かにあったはずなのに

もう 思い出せないんだ…
流した涙がやがて光になって交錯する
のぞいた万華鏡が同じ形を見せないように
同じ気持ちにはなれないようだ

確かにここに傷はあるけれど
何かの拍子に漠然とした恐怖はあるけれど

学ぶ気持ちを忘れたわけではないけれど

もう思い出せないんだ…

2008/05/29

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