詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
ああ いつでもそばにいて欲しいのは
君だけさ 君だけさ
どんな言葉もその願いの前では小さくなってしまう
僕にはね 僕にはね
君だけなのに何故か真実のそばには嘘がつきまといせっかくの想いも疑われてしまう いつも
風にあおられたイメージの中の僕は内側から僕を心細げに見ながら空を見て涙する 内側の僕の涙が外側の僕の瞳からも流れる
幸福になれるすべを探していたけどそれはただ単に漠然としたイメージしか持たずに 走り出してしまった
それは過ちの形
象るように
押し込めるように
ずいぶん無理矢理な日々を生きてきたんだな
振り返れば遠く夕暮れ 揺れる花 広がる雲
こんな景色 久しぶりだ いつから見なくなったんだろ
思い出せないのは自分にとってどうでもいいからか
退屈な毎日を明るくする灯りをくれた君
たとえ誰かにばかにされようが陰口たたかれようが
必死に 死に物狂いで
追いかけて
離さずつかまえていた 君が今 輝いて目を開けた瞬間
君は光になって消え去った過去といくつもの捨て去ってきた言葉が僕の中に吸い込まれていくよ
心なしかあたたかい
人の体温に似たあたたかさに包まれて
すんごいあたたかい
僕は今 たぶん
幸せの中
同じ光を見てる
一番 世界中で
好きな人と ふたりで
せつなさも苦しさも受け入れて
吹き抜ける空っ風にふっと抱かれてみる
愛し合えていたあの時の君が嫉妬するくらい情熱的な夜
僕はそっとひとり
終わった恋の忘れ方を考えながら
やがてさよならで締めくくる
あふれた涙でしめったハンカチが乾く間も与えずぬらし続ける夜
たった一夜の幻。