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[132131] 愛の炎
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


「なんのために生きてるんだろうな」
それは君の口癖だったね
そのたび僕は言い聞かせていた
誰も愛されるために生まれてきたのさ
そしてもらった分の愛だけ大切な人を愛すために生きているんだ お返しするように
そう僕はいうんだよ
真実の形なんていつでも変わるものだから
決まった形なんて求めたって疲れるだけ
流行りを追いかけるようなもんさ
そこに終わりを期待したってまったく意味がないよ

愛されては愛して
繰り返すことに飽きたなら
きっと新しい刺激を求めるのもまた人で
いってしまえばそれで真実になってしまうね
そこが真実のおそろしいとこだよ

だけれど僕らは愛し合える いつまでも
別に秘訣なんかない
ただ僕は君以外の人に興味ないだけで
興味あるなしで愛は動く訳じゃないけど

飽きる暇もないほどふたりはまともに会える時間さえなくて
たまに会えたとおもえばせいぜい数時間はなすだけが精いっぱいで
キスをしたり 手をつないだり 買い物したり
そんな普通のコトが何より嬉しいの
隣で眠れたりするだけで幸せなのだから
普通に毎日会えたりする仲よりずっと近い距離から遠い距離感じさせないくらいふたりは心からつながってる
つながって
つながってるんだ

遠距離でも近距離でも愛は近づいてはまた離れていく
そんなコトの繰り返しがいつの日にか終わりをむかえたら
なぜだか僕ら冷めてしまいそうでこわかった
こわかったよ
こわかったんだ

「だから このまま いつまでも離れたり近づいたりを繰り返そう
遠距離の愛もまた変わっててロマンチックさ」

なんて意地悪なこと言わないよ

だって近くにいても遠くにいても愛の炎はメラメラ
だけど近くにいられたら愛は燃え盛る炎となって永久に燃え続けるだろう
燃え尽きることなく燃え続けるだろう
ずっと。

2008/09/22

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