詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
君は甘えん坊
半面まるでアメンボ
水面に浮かびすいすいと世の中をわたってく世渡り上手
君の周りにはいつも明かりに群がる虫たちみたいに仲間がうじゃうじゃ 集(たか)ってるね
君はまるで明かりを発する発光体か?
はたまた甘い蜜でおびき寄せる食虫植物か?
はたまた樹木そのものか?
君は素晴らしい
されどあくどい女の子
もっと昔に生まれてたら確実に歴史に名を残すくらい世渡りがうまい君に恋してしまったよ
僕もまたアメンボ
世渡り上手な君に誘われてもないのに必死に追いかける おぼれた人みたいに覚えた限りの泳ぎ方で
悲しい恋のレースに参加してる
悲しい恋のレースは明日も続く
ずっと続いてく
追いかけるけど突き放されてばかりの恋は続いてく
君に気づかれようと目立とうとして逆に疎ましく思われて
心はブルーに染まった
あなたのこと 好きなだけなのにね
好きなのに その好きな気持ちが裏腹な形であらわれてしまう
追尾していく日々
なんだかどこかストーキング
いやな呼び方
僕らアメンボ
空中を飛ぶ蝶にはなれない アメンボじゃね 水のうえが限界です
二匹のアメンボ
スイスイ 悲しい恋
片思いの恋 独り善がりな勝手な恋に君は笑った顔を見せようとはしない
いつもふてくされたみたいな顔で空を睨む。