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[132925] 雨 下
詩人:朱雀 [投票][編集]




雨 しゃらしゃら降りて

樋(とゆ)を伝い

渦巻きながら  

かいしょに 落ちる天水


雨音 それは地に当たる音にあらず

ただ降る雨に音がある

そう言ったのは誰だったろう?


霞む山のむこうで

鷹は愁いの毛を立て

ゆるりと流るる時を待つ


雨粒に揺れる葉の裏には

蝶と孵るか蛾と生(な)るか

白い卵がみしりと連なり

カチカチと鈍る細胞にさえ

流れる時を刻み込む


雨 しゃらしゃら降りて

樋(とゆ)から溢れ

飛び散る飛沫は

やがて間もなく土に沁(し)む

2008/10/15

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