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[133173] 柑橘
詩人:千波 一也 [投票][編集]


きみに降る雨の日を

ぼくは知らない


いちばん、

知らない


余地の

あり過ぎることが

迷子という方角を狂わせて


ときどきぼくは

ひどくさまよう




ついつい

惹かれてしまうものは

控えめなつもりの

あまい蜜


それは

どこか乱暴で

やがてはよく似た

大人へ変わる




ぼくたちは、

背中未満


猛毒に対処する方法を

見つけられないまま

ながめることに

長けてゆく



ぼくたちは

匂い過ぎる、胸


うまれることへの

あこがれに

おぼれて

育つ、


果実のよわみ




きみに降る星の日を

ぼくは待っている


いちばん、

とおくで

2008/10/20

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